更新日:2023年4月28日
一人暮らしの世帯が増え、高齢者だけでなく若い年代でも急増しているといわれるゴミ屋敷。
恥ずかしくて誰にも相談できない‥と片付けができず一人で悩んでいる方も少なくありません。
社会問題化する「隠れゴミ屋敷」問題を解決するために設立されたのが2019年にできたばかりのゴミ屋敷清掃士認定協会です。
この記事では、ゴミ屋敷清掃士をはじめとするゴミ屋敷に関する資格や、片付け・清掃業者の選び方について紹介します。
優良業者に依頼して、お部屋をまるごとすっきりさせましょう!
目次
害虫・悪臭の発生リスク!ゴミ屋敷の実態とは
令和5年3月に発表された環境省による調査報告※によると、日本全国の直近5年間のゴミ屋敷の数は5,224件ということが明らかになりました。
※環境省環境再生・資源循環局│令和4年度「ごみ屋敷」に関する調査報告書
しかし、この件数は、ゴミ屋敷事案を認知していると回答した661の市町村のデータであり、全体のわずか約4割に満たないものです。
ここでは、現在のゴミ屋敷の対策やトラブル、隠れゴミ屋敷が生まれる原因について紹介します。
名古屋市など自治体でゴミ屋敷対策が条例化
愛知県は、東京に次いでゴミ屋敷の多い地域であり、平成30年~令和4年の5年間で538件のゴミ屋敷を認知しています。
全国の101の自治体ではゴミ屋敷対策として条例を制定しており、下記の状態を「ゴミ屋敷」と定義して、条例の適用対象としている場合が多いです。
- 周辺住民に迷惑な影響がある
- 悪臭や害虫が発生している
- 廃棄物が堆積している
- 通行の妨げになっている
- 火災のリスクがある
住民からの通報などで把握したゴミ屋敷は、現地確認や直接指導など行政が介入します。
もし協力が得られなかった場合は、行政代執行(撤去作業)や罰金・過料を設けている自治体もあるため、注意しなければなりません。
参照:名古屋市住居の堆積物による不良な状態の解消に関する条例について
ゴミ屋敷の課題と原因
全国1,741の自治体のうち91%は、ゴミ屋敷に関する条例を設けていません。
ゴミ屋敷といっても、プライバシーの側面が大きく、本人にとっては財産であると主張されるケースがあることが理由の一つとして挙げられます。
一概にゴミと定義することが難しいことや、周辺住民の具体的な被害状況を把握しにくい点も大きな課題です。
ゴミ屋敷が作られる原因には、外的要因と内的要因があります。
外的要因 | 内的要因 |
・ごみの分別が複雑で面倒になる |
・精神疾患(うつ、ホーディング障害、ADHDなど) ・認知症 ・身体障がい |
一人暮らしで、コンビニや宅配で食事をする人が増え、人付き合いが減ったこともゴミを増やす要因です。
「この人がゴミ屋敷に?」と驚くような、しっかりしているように見える人がゴミ屋敷に住んでいることも少なくありません。
ゴミ屋敷清掃士認定協会とは?
ゴミ屋敷清掃士認定協会は、全国各地のゴミ屋敷問題を解決するために、一定の技術を持ったプロの清掃員を育成する目的で作られました。
ここでは、2種類の民間資格を紹介するとともに、ゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際の考え方についても解説します。
ゴミ屋敷清掃士(HCS)
ゴミ屋敷清掃士(Hoarder’s house Cleaning Specialist)は、ゴミ屋敷について専門知識を学び、片付け・清掃に関する試験に合格した者が取得できる資格です。
協会で独自に用意している研修を受講し、主に下記のような技術・知識を学びます。
- 特殊清掃
- ごみの分別・処理
- 依頼者に対する配慮
- 適正な見積もりの算定
一言で「ゴミ屋敷」といっても、ゴミの種類や汚れの程度はさまざま。
現場で状態を見極めて、限られた時間で適切に清掃するには、高度な技術が必要です。
ゴミ屋敷清掃士マスター(HCSM)
ゴミ屋敷清掃士マスターは、HCSの資格のキャリアアップの位置づけにあります。
資格を取得するためには、下記の条件が必要です。
- ゴミ屋敷清掃士の資格を保有
- ゴミ屋敷の片付け・清掃に豊富な実績がある
- 現場作業の審査で一定基準を通過した者
- 自治体などで表彰を受けた者 など
いずれの資格も、証明書が発行されるだけでなくWeb掲載用の認定書がもらえます。
まだ出来たばかりの資格ですが、ゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際に、公式ホームページで確認してみると良いでしょう。
業者選びの一つと指針して捉えましょう
実は、ゴミ屋敷の清掃員になるために必須となる資格はありません。
そのため、ゴミ屋敷の清掃業者の中には、素人のアルバイトを雇っているところもあるのが実情です。
しかし、ゴミ屋敷清掃士など客観的にプロだと判断できる資格を持っているスタッフがいる場合、信頼できる業者だと判断しやすくなるでしょう。
また、ゴミ屋敷の清掃業には、事業を運営する上で必要な許可・免許があります。
次章で解説するので、ぜひ参考にしてください。
ゴミ屋敷清掃の優良な業者選びのポイント
ものが増えて、足の踏み場がないくらいゴミが積みあがった部屋は、一人で片付けるのは到底難しいです。
ここでは、信頼できる業者にゴミ屋敷清掃を依頼するために、優良な専門業者の特徴・ポイントを紹介します。
沢山の業者の中から比較検討したい方は、下記の項目に当てはまるかどうか確認してください。
一般廃棄物収集運搬業の許可
家庭の不用品回収や処理作業には、「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。
各自治体で申請し、適正な業者にのみ許可が発行されます。
注意したいポイントとして、「産業廃棄物収集運搬業」だけでは家庭ごみは扱えないということ。
自治体のごみ処理施設や、提携しているリサイクルセンターへ適切に運搬し処分できないと、家庭ごみを不法投棄されかねません。
許可の有無は、運営会社のホームページなどで確認しましょう。
生ごみの処分が可能か確認する
ゴミ屋敷清掃では、賞味期限切れの食材や食べ残しなどの生ごみの処分を行うことも多いです。一般的な不用品回収業者の場合、生ごみはリユース・リサイクルできないため、断られてしまうことも少なくありません。
しかし、ゴミ屋敷清掃に特化している業者であれば、清掃業務の一環として代わりに適正処分してくれます。生ごみが多い場合は、事前に見積もりで相談しておくと安心です。
ハウスクリーニングが充実
ゴミ屋敷の清掃では、不用品回収後にハウスクリーニングを行います。
生活スペースが無くなるほど不用品が溜まってしまうと、水回りやエアコンが使えない状態のことも多いです。
- 蛇口をひねれない程、食器やゴミが溜まったシンク
- 頑固な汚れがついたお風呂場
- 排泄物やゴミが散乱したトイレ
- カビ・ほこりが溜まって使えない換気扇・エアコン
上記のような汚れが蓄積した場所に合わせて、専用洗剤や機材を駆使して徹底的に掃除をしてくれます。
特殊清掃①脱臭・除菌に対応
ゴミ屋敷の清掃では、ごみを回収した後も住居の床や壁、天井に臭いが染みついていることが少なくありません。
通常の清掃では取り切れない汚れ・臭いに効く特殊な消臭剤、除菌剤を使用し、お部屋を綺麗にします。
頑固な臭いには、臭いを封じ込めるコーティング剤やオゾン消臭器を使用し、賃貸物件でも次に住む人が何も気付かないレベルまで確実に脱臭させることが可能です。
事件現場特殊清掃士
事件現場特殊清掃士は、孤独死やゴミ屋敷などの特殊清掃に関する民間資格です。
特殊清掃で使用する薬剤の使用方法を学び、安全に処理してくれます。
専門知識や正しい根拠に基づき、家具や壁などが変色・変質しないようにマスキングし、ウイルス対策も行ってくれるので安心です。
法令を遵守しながら作業してくれるだけでなく、依頼者への配慮・適切な対応についても学びます。
事件現場特殊清掃士は必須資格ではありませんが、取得しているスタッフが在籍している業者は信頼できるといえるでしょう。
脱臭マイスター資格
脱臭マイスター資格は、日本除菌脱臭サービス協会が認定している資格で、脱臭作業について専門知識を習得し、質の高いサービスを提供するために取得します。
- 脱臭・除菌の作業手順
- 臭気・除菌に関する知識
- オゾンの取扱い
- 臭気測定
など、最新の技術と処理方法について講習で学び、取得できる民間資格です。
特殊清掃②害虫駆除に対応
ゴミ屋敷の特殊清掃には、脱臭・除菌作業に加えて害虫駆除も欠かせない作業です。
特に腐った生ごみがある場合は、ハエやゴキブリ、ネズミなどが大量発生するため、市販の殺虫剤では対応できません。
時間が経過すると、ますます害虫が繁殖して近隣トラブルに発展してしまうため、作業の始めに害虫駆除を行うことが多いです。
防除作業監督者
防除作業監督者とは、建築物の昆虫やねずみの防除に関する知識や実技を学び、取得できる国家資格です。
受講条件には、害虫駆除の実務経験が必須となり、資格取得には5日間の講義と実技試験を受けなければなりません。
資格を更新するためには6年ごとに再講習を受ける必要があり、特殊清掃の害虫駆除に関して最新の知識と技術を持っている証拠といえるでしょう。
特殊清掃③リフォームに対応
ゴミ屋敷の現場では、特殊清掃をしても臭い移りや損傷が激しい床や壁のリフォーム作業を行うことも多いです。
- フローリング・畳の張り替え
- 浴槽・トイレの交換
- 壁紙の解体・張り替え
など、特殊な洗浄剤やコーディング剤を使用しながら臭いが残らないように慎重に作業を進めます。
リフォーム・解体業と連携しているゴミ屋敷清掃業者であれば、一気に原状回復できるので依頼の手間もかかりません。
遺品整理サービスがある
ごみ屋敷清掃では、独居世帯の孤独死や空き家整理などに伴って遺品整理を行うことも多いです。
遺品整理には、主に以下の業務が含まれます。
- 故人の不用品の仕分け
- 遺品の供養・お焚き上げ
- 遺品の処分や買取
- 相続に関する相談対応
遺品整理サービスでは、家財や貴重品や、形見などを確実に仕分けてもらえます。
ゴミ屋敷の場合、廃棄物に混ざって、大切な遺言書や財産が紛失しやすい状況なので、プロに依頼する方が安心です。
遺品整理士
遺品整理士は、故人や遺族に寄り添って、丁寧に遺品を分別するプロです。
特殊清掃やスマホなどのデジタル遺品の整理だけでなく生前整理の知識も持っています。
遺品整理士の資格は、遺品整理を行うのに必須ではありませんが、大切な遺品を任せられる業者だという判断基準になるでしょう。
古物商許可を取得
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼する際、不用品買取を検討している場合は、古物商許可を取得しているかどうかチェックしてください。
古物商許可は、下記の業務を行うのに必要です。
- 不用品・遺品の買い取り
- リサイクルショップでの販
- 買い取った不用品のレンタル
- 買い取った不用品の修理・販売 など
古物商許可証は、各業者のホームページ等で、許可証番号や名称・認可した公安委員会の情報が掲載されています。
プライバシーに配慮
ゴミ屋敷の住民のなかには、「周囲にバレたくない」「恥ずかしい」という心理から、片付けたくてもゴミを溜め込んでいる人も少なくありません。
依頼者の心理や背景に理解のある清掃業者であれば、以下のようにプライバシーに配慮した片付けを提案してくれます。
- ゴミだとバレにくい搬出方法
- 短時間でのスピーディな作業
- 時間帯の調整(早朝・夜間) など
片付け専門業者「ラクタス」では女性スタッフも在籍しているため、異性に見られたくないゴミの分別は、同性スタッフが対応可能です。
高額請求・不法投棄!悪質な業者にご注意ください
ゴミ屋敷清掃士や遺品整理士など、清掃の専門知識と高度な技術を有する優秀なスタッフが増える一方で、悪質な業者によるトラブルは後を絶ちません。
優良な業者の選び方を知っていれば、騙されることも少なくなりますが、急な引っ越しに伴う片付けなど、断りにくい状況につけこまれることもあるのです。
悪質業者は下記のような特徴があるため、慎重に業者を選びましょう。
- トラックで巡回
- チラシなどで「無料回収」と宣伝
- 事前の見積もり内容が曖昧
拡声器を使用して住宅街を巡回している業者は、無許可営業の違法業者であることが多いです。
そもそも拠点を持っていない業者は、一般廃棄物収集運搬業の許可を申請できません。
また、悪質な業者は、無料だと宣伝し人を集めて、後から運搬料金などと称して高額な料金を請求することがあります。
このような無許可の業者に不用品回収を依頼すると、山や空き家に不法投棄されるといったトラブルに巻き込まれてしまうことも。
信頼できる業者なのか確認するためには、見積もりをよくチェックすることも重要です。
ゴミ屋敷の清掃を安全な業者に依頼するために、キャンセル料金や見積もり後の追加請求がないか事前に聞いておくと良いでしょう。
まとめ:ゴミ屋敷にお悩みの方は、即日対応可能な「ラクタス」におまかせください!
今回は、ゴミ屋敷清掃に関係するさまざまな資格や、優良業者のポイントを紹介しました。
ゴミ屋敷清掃は、身体的・精神的にタフであることも求められるため、実績を持っていることが最も重要です。
「バレずにゴミ屋敷を片付けたい」
「転居までごみ分別が間に合うか心配」
このような方は、愛知・名古屋に拠点を持つ片付け専門業者「ラクタス」におまかせください!
ラクタスは、特殊清掃に500件以上の実績を持ち、これまで累計32,000件以上の片付けをお手伝いしてきました。
遺品整理士認定協会から優良事業所として認定されている、グループ系列の遺品整理サービス「ウィルケア」もあわせてご利用できます。
ラクタスでは、ゴミの適切なリサイクル処分・買取だけでなく、空き家の解体や引っ越しサービスも対応可能。
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