更新日:2024年2月28日
ベッドや収納棚などの大型家具は私たちの生活に欠かせない存在ですが、いざ不要になった時、その処分に頭を悩ませることが少なくありません。
引っ越しやリフォームの際に、自力で大型家具を分解できれば処分費用を抑えられる可能性がありますが、実際にはどのように作業すれば良いのでしょうか?
家具の解体作業は、時間と労力がかかるだけでなく、誤った方法で行うと破損させるリスクもあるため注意しなければなりません。
そこでこの記事では、大型家具の正しい分解方法や必要な道具、注意点について詳しく解説していきます。大型家具を分解する以外の方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
目次
処分前に大型家具を分解するメリット
大型家具の処分を検討する際に直面するのが、サイズや重さによる取り扱いの難しさです。
ここでは家具を処分する前に分解するメリットについて解説します。
処分費用を安く抑えられる
大型家具を処分前に分解するメリットは、処分費用を節約できることです。
粗大ごみとして自治体で処分する場合、家具のサイズが大きいほど費用が高くなります。しかし、家具を分解してごみ袋に入るサイズにすれば、燃えるごみとして処分可能です。
多少労力がかかってもコスト優先で処分したい人には向いています。
自力で持ち運びやすくなる
大型家具を解体するメリットは、部屋から運び出しやすくなることです。粗大ごみとしてそのまま処分する場合、一人では搬出できず、人手を要することもあります。
しかし、家具を小さく分解することで、狭い廊下や階段を通りやすくなり、個人での運搬が可能になります。
DIYで再利用できる
大型家具を分解してDIYをで再利用することもメリットの一つです。
引っ越しや収納スペースの削減などの理由で、不要になった家具は、分解して新しい用途に活用できます。たとえば、引き出しを取り除きコンパクトにしたり、大型家具の木材を活用してテーブルを作ったりすることも可能です。
思い出深い大型家具を新しい形を変えることで、ごみとして処分する代わりに、現在のライフスタイルに合わせて使用できます。
家具の分解で準備する道具
家具の分解には、さまざまな道具が必要です。
基本的なアイテムと使い方のコツや注意点を紹介しますので、処分する家具に合わせて一通り準備しましょう。
ハンマー
ハンマーは、家具の組み接ぎの分解に適しており、木製棚の引き出しを外す際などに用います。効率的に分解できる石製のハンマーや打撃時の振動が少ないショックレスハンマーが便利です。
- 素材や家具に合わせて適切なサイズを選ぶ
- 使用前にグリップの緩みがないか確認する
- 打撃面の中心でまっすぐ叩く
使用するハンマーは、過度な強打を避けるために、一回り大きいものを選ぶことが大切です。小さなハンマーで打つと手から滑り落ちたり、柄が折れたりと危険が生じることがあります。
バール
バールは、釘を抜いたり、テコの原理を利用して重い物を持ち上げたりする際に使用する工具です。家具の分解時には、木材を剥がす作業で役立ちます。
- 重労働となるため、足元に注意する
- 指を挟まないように差し込む
- 金属製で重いため、高い場所に置かない
持ち手が長いものは、より少ない力で効率的に作業できます。安全に配慮して使用すれば、多用途に活用できる工具です。
ドライバー
ドライバーは、蝶番や取っ手、ねじのついた大型家具を分解する際に使用します。複数のサイズや種類がセットになっているものを選ぶと、さまざまな家具に対応できて便利です。
- 安定した体勢で使用する
- ドライバーの先端や軸の状態を点検する
- ねじとドライバーのサイズが合っているか確認する
取り外した小さな部品やネジは、子供やペットが誤飲しないよう、手の届かない場所に保管しましょう。
タガネ・ノミ
タガネやノミは、木材を剥がす際にハンマーと一緒に使用します。隙間に先端を差し込んで、天板や棚板を分離させるのに役立ちます。
- 保護メガネを装着して飛散物から身を守る
- 打点の部分から指一本分下を持つ
- 広いスペースを確保する
タガネはノミよりも太く頑丈な作りで、回らないネジを壊すのにも有効です。
ノコギリ
ノコギリは、家具を分解した後に部材を運搬できるサイズに切断するために必要です。木材だけでなく、金属やプラスチックなど多様な素材に対応しているノコギリもあります。
- 軍手や保護メガネ、マスクを着用する
- 安定した作業台や滑りにくい床で固定する
- 周囲に人やペットがいない屋外で行う
大規模な作業の場合、電動ノコギリの方が労力がかからず便利です。意図しない方向に刃が跳ねることがあるため、力加減に十分に注意して操作しなければなりません。
大型家具を分解する手順
ここでは、安全かつ効率的に大型家具を分解する手順を解説していきます。
本棚の分解
一般的な木製の本棚を分解する手順は下記の通りです。
- 釘やネジをドライバーを使用して外す
- ノミやバール、ハンマーを使用して組み接ぎ部分を外す
- 木材を自治体指定のサイズまでノコギリで切断する
- 外した釘やネジは袋などに保管して不燃ごみとして分別する
本棚を分解する際は、床が傷つかないようにブルーシートを敷いて作業を行ないます。ネジは六角レンチでも外れますが、電動ドライバーの方が短時間で作業が終わります。
スチールラックの分解
スチールラックの分解は、組み立てた際の逆の手順で行います。取り扱い説明書があれば、事前に確認してから作業しましょう。
- 棚板の四隅を下から上に向かってハンマーで叩く
- 四隅が緩んだら棚板を持ち上げて外す
- 2段目以降も同様に分解する
- ハンマーで叩きながら棚板から支柱を抜く
金属製ラックは、専用工具が必要になることもあります。錆びているラックの分解は外す際に危険なので、注意してください。大きいサイズのものは二人で作業すると安全です。
洋服タンスの分解
洋服タンスは、構造を理解した上で、取り外せる部品を全て外すことが大切です。
- 戸の蝶番の釘を外し、バールで隙間を広げながら取り外す
- 中板を引き抜く
- 天板の釘・ネジをドライバーで外す
- 内側からハンマーで叩き、天板を外す
- ダボはバールやハンマーを使って外す
- 自治体指定のサイズに切断する
分解した板を切断する際は、電動ノコギリやジグソーを使用すると比較的楽に作業できますが、音が大きいため時間帯の配慮が必要です。
ベッドの分解
ベッドは収納付きやヘッドボードがある場合、分解に時間がかかります。一般的な流れは、下記の通りです。
- 布団やマットレスを取る
- 床板をドライバーを使って外す
- ヘッドボードの取り外す
- 脚部分を抜く
- ベッドフレームのボルトを順番に外す
- 両サイド、足元のフレームを分解する
ベッドフレームは大きいため、壁に立てかけると危険です。分解後は、木材や金属、プラスチックなどそれぞれ分別してごみ出しを行います。
大型家具を分解する前の注意点
大型家具の分解は、非常に手間がかかる作業です。実際に作業を始める前に知っておくべき注意点を紹介します。
燃えるごみとして処分できない自治体も
大型家具の分解する際、時間と労力をかけたとしても自治体によっては処分費用が発生することがあります。
大量の燃えるごみは、一気に処分することは難しく、下記自治体のように粗大ごみの料金が発生するところも多いです。
- 横浜市:分解しても手数料は変わらず。
- 葛飾区:解体しても解体前のサイズ・料金が適用。
- 東大阪市:大型ごみの切断は推奨していない。
後悔しないためにも、事前に自治体のごみ処分のルールを確認する必要することが重要です。
壁や床の養生が必要になる
大型家具を分解する際、特に賃貸物件の場合は、壁や床の養生が必要です。
養生を怠ると、原状回復のための修繕費を支払わなければならないリスクがあります。
- 玄関、廊下
- 搬出経路の角
- マンションの共用部分
こうした場所は家から持ち運ぶ際に特に注意が必要です。フローリングは傷や凹みが目立ちやすいため、厚い布で覆うようにしてください。
搬出経路を確認する
大型家具を分解する前に確認すべきポイントとして、搬出経路の確認も大切です。
- 部屋の入口、廊下、玄関を通るか
- 照明器具や家電が邪魔にならないか
- 階段やエレベーターを利用できるサイズか
大きなベッドフレームや食器棚は、木材を切断しないと運び出せないこともあります。家具のサイズや搬出経路を把握しておくことで、スムーズに処分することが可能です。
大型家具を分解しない場合の処分方法
いらなくなった大型家具の分解が難しい場合は、その他の方法で処分を検討しましょう。
- 自治体で粗大ごみとして処分する
- 家具の引き取りサービスを利用する
- 引っ越し業者に依頼する
- フリマアプリやオークションで売る
- 不用品買取業者に売却する
- 不用品回収業者に依頼する
それぞれの特徴や方法を解説していきます。
自治体で粗大ごみとして処分する
自治体の粗大ごみ回収は、大型家具を処分する一般的な方法です。
事前に申し込みをして、指定の処理券を購入する必要があります。処分したい家具やサイズによって手数料が変わります。
メリット | ・費用が比較的安い |
デメリット | ・自分で搬出する必要がある ・即日処分できず、1カ月近く待つことがある ・手続きに手間がかかる |
愛知県名古屋市の家具の粗大ごみ手数料
- ベッド:1500円
- たんす:1,000~1,500円
- ダイニングテーブル:1,000円
- スチール棚:500~1,000円
愛知県名古屋市では、月に1度粗大ごみを収集しています。申し込みは収集日の7日前となるため、注意してください。不要となった家具は自治体運営のリサイクルプラザに持ち込んでリユースすることもできます。処分費用がかからないので、コストを抑えたい人におすすめです。
参照:名古屋市│ご家庭で不要となったリユース品の引き取りを行います!
家具の引き取りサービスを利用する
新しい家具に買い替える予定がある場合は、店舗の引き取りサービスを利用するのも一つの方法です。
メリット | ・自分で持ち運ぶ手間がない |
デメリット | ・費用がかかる ・同じメーカーで買い替える人しか利用できない |
- ニトリ:1点4,400円
- 無印良品:1点4,000円
- IKEA(イケア):無料(ソファ・マットレスのみ)
- 東京インテリア:1点2,000円~5,000円
東京インテリアでは、食器棚やベッドフレーム、2人掛けのソファなどの大型家具を搬出してくれます。いずれも購入した家具と同等・同数の家具のみしか引き取ってもらえないため、注意してください。
引っ越し業者に依頼する
新居に引っ越す際に不要になった大型家具は、引っ越し業者に依頼すれば、引き取ってもらえることがあります。
メリット | ・引っ越しのタイミングで引き取ってもらえる |
デメリット | ・費用がかかる ・業者により対応していない場合がある |
- アリさんマークの引越社:1点2,500円~4,500円
- アップル引越センター:見積もり時に相談
- サカイ引越センター:見積もり時に相談
多くの引っ越し業者では、家電のリサイクルやピアノの引き取りも同時に対応していますが、有料です。家具は大きさや種類を見積もりの際に伝えて、処分可能かどうか確認する必要があります。
フリマアプリやオークションで売る
時間に余裕がある人は、フリマアプリやネットオークションを活用して、家具を売って手放すこともできます。
使用年数が浅く、状態の良いものなら、すぐに売れるかもしれません。
メリット | ・現金化できる |
デメリット | ・出品作業が必要になる ・送料や手数料がかかる |
メルカリでは、家具の梱包や搬出を依頼できる「梱包・発送たのメル便」がおすすめです。
最大で450サイズの大型家具の梱包作業を依頼できるので、洋服タンスや棚、家電を売りたい人に向いています。ただしサービス料は450サイズで33,000円と高めなので、出品価格の設定に気をつけなければなりません。
リサイクルショップに売却する
まだ使える大型家具はリサイクルショップや不用品買取業者に査定を依頼し、リユースできます。
メリット | 現金化できる |
デメリット | ・持ち込む手間がかかる ・買取を断られる場合もある |
中古家具の需要は高く、ダイニングテーブルや食器棚は探し求めている人も多いです。ただし、衛生面の理由から経年劣化したベッドなどは、買取対象外としているところもあるため、事前に確認してから持ち込みましょう。アンティーク家具や無垢材の家具は高値で売れることが期待できます。
不用品回収業者に依頼する
不要になった大型家具を今すぐ処分したい場合は、不用品回収業者を利用すると手間なく確実に捨てられます。大きすぎて運び出しが難しいものは、プロにまかせた方が安全です。
メリット | ・大型家具の搬出を全てお任せできる ・分解・分別が不要 ・複数の家具を同時に処分できる |
デメリット | ・費用がかかる(要お見積り) |
メリット①大型家具の搬出を全てお任せできる
不用品回収業者なら、分解できない家具の搬出を適切に行ってくれます。
廊下や玄関を通らない場合は、外吊り作業で運び出すため、家の中を傷つける心配もありません。人手が足りない場合や、力仕事が難しい方にとってメリットが大きいです。
メリット②分解・分別が不要
不用品回収業者に依頼すれば、時間と労力のかかる分解作業や細かなごみ分別の手間を省けます。
工具を持っていない、処分まで時間がない方に特におすすめです。自治体の粗大ごみ回収のように待ち時間もなく最短で即日処分できます。
メリット③複数の家具を同時に処分できる
不用品回収業者なら、一度に複数の大型家具を処分できます。
買い替え予定がなく、古い家具や壊れた家具を一気に捨てたい人におすすめです。家具だけでなく、家電や衣類、布団も状態問わず回収してくれます。
分解が難しい大型家具の処分は、ラクタスにおまかせください!
- スプリングマットレスを捨てたい
- 大きな本棚・食器棚を処分したい
- 家具を分解する時間がない
大型家具の処分でお困りの方は、愛知県名古屋市に拠点を持つ不用品回収業者「ラクタス」におまかせください!
ラクタスでは、不用品買取サービスを強化しており、回収費用を安くすることが可能です。丁寧に養生し、安全かつ迅速に作業を進めながら、依頼者様に負担をかけることなく確実に回収します。
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