更新日:2023年2月14日
家のフローリングやクッションフロアの黒ずみが気になったとき、どのように掃除をしていますか?
黒ずみは水拭きでの掃除ではなかなか取れず、「どうしたらキレイになるの?」と悩む人も多いはず。
最近では便利な掃除グッズや洗剤が100均などの手頃な値段で購入できます。
とりあえず水で濡らしてごしごしこする、何となく汚れが取れそうな洗剤を使ってみる、という人も多いでしょう。
でもちょっと待ってください、もしかしたらその掃除方法は間違っているかもしれません。
今回は、フローリングやクッションフロアの黒ずみの原因や落とし方をご紹介します。
掃除の際のNGアイテムや注意点もお伝えしますので、正しい掃除方法で家の中をキレイにしていきましょう。
目次
フローロングとクッションフロアは違うもの
フローロングとクッションフロアは見た目こそ似ているものの、材質が異なった別のものになります。
材質が違うことによって適した掃除方法も異なりますので、まずはその違いからみていきましょう。
フローリングは大きく分けて2種類
フローリングとは、天然木で作られた床材のことです。
一般的なフローリングはシート状ではなく、ピース状になったものをパズルをはめ込むように貼りつけてきます。
フローリングには大きく分けて2種類あり、天然木100%で作られた「無垢フローリング」と、合板などの基材の表面に、化粧材を貼り合わせた「複合フローリング」があります。
無垢フローリングに使用される木材は主に「パイン材・ヒノキ・スギ・桐・オーク・ウォルナット」など。
天然木ならではの風合いや香り、手触りが人気ですが傷つきやすい・床暖房に使えないなどのデメリットもあります。
一方複合フローリングは、集成材や合板の基材の上に薄くスライスした天然木(ウォルナットやオークなど)や化粧シートなどを張り合わせて作られているのが特徴です。
無垢フローリングに比べると費用を抑えられるほか、遮音性や耐水性などの加工を施すことができ、床暖房対応のものもあります。
クッションフロアは木ではなく塩化ビニール製
クッションフロアは、ビニール系シートの間に発泡塩化ビニールを挟んで作ったクッション性のある床材です。
床材の中でも安く、業者でなくても自分で施工できる点からDIYなどでも使用されています。
素材の特性から水に強いという特徴があるため、キッチンや浴室などの水回りの使用するのに最適。
また、木目以外にも大理石風やタイル風などデザイン性が高く、安価でさまざまな雰囲気を味わえるのも人気のポイントです。
ただしその柔らかさゆえに重たい家具を置くとへこんでしまったり、熱に弱いというデメリットもあります。
木材でできたフローリングに比べると耐久性は劣ると言えるでしょう。
フローリングの黒ずみの原因
なぜフローリングが黒ずんでしまうのか。
黒ずみの原因を理解しておきましょう。
原因①皮脂汚れ
フローリングの黒ずみの主な原因は皮脂汚れです。
夏には裸足で歩くことも多いと思いますが、その際に皮脂や汗などが付着し、黒ずみとなります。
特にペットがいる家庭やお子さんがいる家庭では、皮脂や汚れの量が多いことで黒ずみができやすくなるでしょう。
原因②油汚れ
キッチンの周りでは、料理の際に飛び散った油が原因であることがほとんどです。
キッチンマットを敷いているという方も多いと思いますが、料理中の油は思っていたより遠くへ飛ぶこともあります。
床についた油を放置してしまうとそのまま黒いシミや黒ずみになってしまいます。
原因③カビ
フローリングの上にカーペットを敷きっぱなしにしていたり、ソファやベッドを置きっぱなしにしていたりすることで湿気が溜まり、カビが発生し、黒ずみとなっていることがあります。
特に冬場は窓の近くで結露が溜まりやすいことから、その周辺の床がカビで黒ずんでいることも。
また、布団を床に敷きっぱなしという人も布団下がカビで黒ずんでいることもあります。
原因④ワックスの劣化
木製のフローリングに限ってですが、表面にかけたワックスが剥がれ、汚れがついた部分が黒ずんで見えることがあります。
人がよく通る廊下やリビング、玄関などがよく剥がれるため、注意して見てみてください。
持ち家なら年に1回程度ワックスの塗り替えをすることでキレイな状態を保つことができるでしょう。
中性洗剤を使って汚れを落とす手順
フローリングやクッションフロアの黒ずみや汚れを取るには、中性洗剤を使用するのがおすすめです。
中性洗剤とは身近なものだと、食器用の洗剤やおしゃれ着洗い用の洗剤などのことを言いますが、これらは油汚れや皮脂汚れ、手垢などを落とす効果があるため、フローリングの黒ずみを取るには最適な洗剤です。
ここでは中性洗剤を使った掃除方法の手順と使用する道具を紹介していきます。
【用意するもの】
- フローリングワイパー
- 中性洗剤
- 雑巾またはキッチンペーパー
- メラミンスポンジ
- 爪楊枝や歯ブラシ
【掃除方法】
手順①埃やごみを取る(水拭きはNG)
まずはフローリングワイパーや掃除機で埃や細かいごみを取っておきます。
埃が水分を含んで汚れてしまうのを避けるため、フローリングワイパーに着けるシートはドライシートがおすすめです。
手順②洗剤を使って黒ずみを取る
水を入れたバケツに洗剤を入れて溶かしておきます。
その水を含ませた雑巾を固く絞り、フローリングの黒ずみを拭いていきましょう。
手順③木目の溝や細かい隙間は爪楊枝や歯ブラシで掃除
木目の溝や窓の近くなど、細かい箇所は爪楊枝で汚れを取ったり歯ブラシで擦ったりしながら汚れを落としていきます。
歯ブラシを使う際は、床が傷つかないように優しく擦ってください。
手順④水拭きしたあと、から拭きする
床に残った洗剤を水拭きで落とし、その後乾いた雑巾で拭いていきます。
床材の掃除に使用できる・できないもの
ここでは改めて、フローリングで使用できる洗剤や掃除道具について詳しくご紹介します。
フローリングやクッションフロアを痛めないためにも、使用してはいけない洗剤や、やってはいけない掃除方法も知っておきましょう。
フローリング | クッションフロア | |
中性洗剤 | 〇 | 〇 |
アルカリ性洗剤 | △ | 〇 |
クエン酸 | 〇 | 〇 |
オキシクリーン | △ | 〇 |
塩素系カビ取り剤 | ✕ | △ |
アルコール | △ | 〇 |
メラミンスポンジ | ✕ | △ |
スチームクリーナー | △ | △ |
- 〇…使用可
- △…洗剤や床材の種類によっては使用可
- ✕…使用はおすすめしない
中性洗剤…(ウタマロクリーナー・フローリングマジックリンなど)
中性洗剤は洗浄力はそこまで強くないものの、手肌や素材を傷めずに掃除ができるのが特徴です。
そのため素手で触ることの多い食器用洗剤やお風呂用の洗剤は中性でできていることがほとんど。
強い洗浄力がないことからフローリングのワックスを剥がすことなく、キレイに掃除できるのがメリットと言えます。
「フローリングマジックリン」のようにフローリング専用の洗剤を使用すると、汚れを落としつつツヤを出すことができるのでおすすめですよ。
ただし、頑固な汚れやカビなどは落とせないこともあるため、他の洗剤と上手く併用しましょう。
アルカリ性洗剤…(かんたんマイペット・電解アルカリイオン水・重曹・セスキ炭酸ソーダなど)
アルカリ性洗剤と一口に言ってもその種類はさまざま。
木を使っているフローリングでは、アルカリ性の強弱によって使用できないものもあります。
アルカリ性洗剤の特徴は、酸性汚れである油汚れを落とすのが得意という点。
しかしフローリングのワックスも溶かしてしまうという性質も持っています。
そのため、アルカリ性洗剤をフローリングに使用する場合は弱アルカリ性洗剤を使用するか、掃除後にワックスがけをすることをおすすめします。
おすすめなのは「かんたんマイペット」や「電解アルカリイオン水」ですが、どちらも洗浄力が高く、絶対にワックスが剥がれないとも言えませんので、目立たない場所で試してから使うことをおすすめします。
「セスキ炭酸ソーダ」は一般的なワックス剤である樹脂ワックスには使用できますが、それ以外のワックスの場合は使用しないか、こちらも目立たない場所で試してみてください。
無垢材や白木のフローリングは洗剤自体、染み込むと黒くシミになりやすいので控えるのがよいでしょう。
ちなみに、家中の掃除に便利な「重曹」は弱アルカリ性ですが、重曹には研磨する効果がありワックスが剥がれたり変色するためフローリングには適していません。
ワックスがけをしていないフローリングに使用する際も濃度を濃くし過ぎないよう注意して使用するようにしましょう。
クエン酸…(クエン酸粉・クエン酸泡スプレーなど)
クエン酸は天然由来の成分で無色無臭、除菌もできるとあって掃除に人気のアイテムです。
フローリング以外にもお風呂や洗面台の鏡、トイレ掃除にも最適なクエン酸ですが、弱酸性という性質から油汚れへの効果は薄めになります。
また、床材によっては白く変色してしまう恐れがあり、鉄などの金属や大理石には使用できません。
使用できる素材であっても塗布したら長時間放置せず、1~2時間程度で拭き取るか洗い流すようにしましょう。
オキシクリーン
SNSなどでも話題の万能クリーナーである「オキシクリーン」ですが、実は酸素系漂白剤。
同じ酸素系漂白剤でもワイドハイターなどの洗濯用洗剤よりも用途が多く、フローリングの掃除にも使用できるため、ここではオキシクリーンのみをご紹介します。
オキシクリーンは酸素の力で汚れを落とし、油や皮脂汚れなどの酸性の汚れに強いという特徴があります。
また、生ごみの悪臭や体臭といった、酸性の成分を持つ臭いを消臭してくれるのも嬉しいところ。
水に溶かして薄めて使うことで、フローリングにもクッションフロアにも使用できます。
オキシクリーンには泡立ちのよい界面活性剤入りのアメリカ版と酸素系漂白剤のみの日本版があり、どちらも使用できますが、泡立ちの少ない日本版のほうが拭き取りやすいでしょう。
ただし、無垢材のフローリング・油性ワックスを使ったフローリングには使えないのでご注意ください。
塩素系カビ取り剤…(カビキラーなど)
お風呂やトイレなどでカビを取るときに使用する塩素系カビ取り剤ですが、カビを落とす以外に色素を分解する作用があります。
床材の色落ちの原因になるため、フローリングへの使用はおすすめできません。
クッションフロアも同様ですが、よほど頑固なカビでしたら少量で試してみて様子を見るなど、注意しながら使用しましょう。
アルコール…(アルコール除菌スプレー・エタノールの表示でも可)
もしフローリングやクッションフロアにカビが生えてしまった場合、掃除にはアルコールがおすすめです。
カビはアルコールに弱いため、表面についている程度のカビなら簡単に落とすことができます。
掃除の際はアルコールを液体のまま垂らすと変色の恐れがあるため、スプレーに入れてをカビが発生している箇所へ吹きかけるようにします。
ただしワックスの下にまでカビが浸透している場合やカビが広範囲に広がっている場合は掃除のプロにお願いするようにしましょう。
メラミンスポンジ…(激落ちくんなど)
メラミンスポンジは汚れを削り取る効果があるため、床材によってはワックスが剥がれる、色落ちする、素材が傷つくことがあります。
汚れはよく落ちますが、床の表面を削ってしまうと以前より汚れの付着が早くなる可能性もあるため、なるべくなら使用しないほうがよいでしょう。
クッションフロアに関しての使用は基本的には大丈夫ですが、塗装やプリントが剥がれてしまう恐れがある素材の場合はやめておきましょう。
スチームクリーナー
スチームクリーナーは100℃近い蒸気をかけることによって汚れを浮かし、除去することができることや除菌ができることで人気の掃除家電です。
皮脂汚れや油汚れも水だけで落とせるとあって、お子さんやペットのいる家庭では安心に使えることもメリット。
ただし、高温の蒸気を使うことから熱に弱い素材には使用できません。
基本的にフローリングには使用できますが、中にはワックスが白くなった、フローリングが剥がれたという人もいるため、注意が必要です。
では、熱に弱いクッションフロアには使えるのでしょうか。
多くのスチームクリーナーの説明書には「クッションフロアなどには過剰に使わないこと」と記載があります。
クッションフロアの主な素材は塩化ビニールで熱にあまり強くないということと、床にシートを張り付ける際の接着剤が熱で取れてしまうことがあるため、こちらも使用する際は目立たない箇所で試すなど注意しながら使用しましょう。
フローリングをキレイに保つ方法
掃除したフローリングはなるべくキレイな状態を保ちたいですよね。
そのためのポイントをご紹介します。
水拭きや洗剤を使用した掃除を頻繁にしない
特に天然木を使用したフローリングで言えることですが、木は水分に弱いため、洗剤や水を使用した掃除を頻繁に行うと素材を痛めてしまいます。
普段は乾拭きやフロアワイパーで埃や汚れを取り除き、水拭きは1週間に1回程度、洗剤の使用は1カ月に1回程度にしておきましょう。
クッションフロアは水分に強いとはいえ、やはり水拭きは1週間に1回くらいで十分です。
また、食べこぼしなどを放置していると染みになってしまうので、その都度汚れは拭き取るようにしてください。
定期的にワックスをかける
ワックスは汚れや傷を防いでくれるため、定期的にかけるのがおおすすめです。
フローリングの場合は年に1回程度、2~3年に1度は剥離剤を使って、古くなってしまった歴代のワックスを全て取り除くようにします。
また、クッションフロア専用のワックスもあるため、年に1回程度使用すると効果的ですよ。
ワックスは自分でも作業することが可能ですが、難しい場合はハウスメーカーや家事代行サービスなどの業者へ依頼しましょう。
最近はホームセンターなどで手持ちのワイパーにつけるだけのワックスシートが販売されています。
持続は1カ月程度と通常のワックスに比べたら短いですが、手軽にできる方法なので試してみるのもおすすめです。
まとめ
フローリングの黒ずみは気になると早く落としたいですよね。
それに素足で歩くことの多い夏は、水拭きするとさっぱりして気持ちのよいものです。
フローリングを掃除するときは、使用している素材や洗剤との相性に気を付けて掃除をしないと、痛めてしまうかもしれないので注意しましょう。
また、お子さんやペットがいる家庭ではアルコールやアルカリ電解水などを使用するほか、仕上げに水拭きをすると安心です。
今回の記事を参考に、洗剤を上手く活用してフローリングをピカピカにしてくださいね。
どうしても取れないフローリングの頑固なカビや汚れは、プロに頼むのがおすすめです。
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2023-02-14