更新日:2023年2月22日
「雨が降る度にビニール傘を購入してしまい、不要な傘が玄関にいっぱい」
「壊れた傘の捨て方がわからない」
このように、傘が捨てられなくて困っている方も多いのではないでしょうか。不要な傘が多くなると玄関が狭くなり、生活が不便になります。大量の傘は自治体によっては一度に捨てられないこともあるため、早めの処分がおすすめです。
この記事では、不要になった傘の捨て方を詳しく解説します。傘を分解して捨てる必要がある場合のために、分解方法も解説していますのでぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 傘は不燃ごみや粗大ごみで捨てる
- 自治体によっては分解して捨てる必要がある
- 傘の分解方法
- 傘は捨てる以外にも処分する方法がある
目次
傘を捨てる時は何ごみで出す?
長年使用した傘が破れたり、激しい暴風で骨が折れたりすると、傘は使えなくなります。使えなくなった傘は、ごみとして捨てるなど何らかの方法で処分する必要があります。しかし傘は、布やビニール、金属など素材がさまざまで、何ごみとして捨てればいいのかわかりにくいかもしれません。
多くの自治体では、傘を「不燃ごみ」もしくは「粗大ごみ」で捨てることができます。不燃ごみで出せる場合は無料で処分できますが、粗大ごみの場合は処分費用がかかる自治体もあります。傘の捨て方は地域によって異なり、捨て方にはルールもあるため、自治体のホームページや、各家庭に配布されるごみの分別表で捨て方をチェックしましょう。
自治体によっては、ごみを分別しないで処分できるリサイクルセンターや資源回収ボックスを設置していることもあります。分別が難しい場合は、それらを利用するのも一つの方法です。
正しい傘の捨て方
傘を不燃ごみや粗大ごみで出す場合は、自治体のルールに従いごみに出す必要があります。例えば、不燃ごみで傘を捨てる場合には、自治体によって分解が必要な場合と不要な場合があります。
ルールが守られていなければ、ごみに出しても回収されないため、事前にルールを確認して傘を捨てましょう。
ここでは以下の3つの場合に分けて紹介します。
- 不燃ごみで出すとき
- 粗大ゴミで出すとき
- ガラスや金属ごみで出す時
不燃ごみで出す時
多くの自治体で一般的な傘の捨て方は、不燃ごみとして捨てる方法です。
不燃ごみで傘を捨てる場合は、自治体によって分解が必要な場合と分解しなくていい場合があります。また、傘の長さが30cmや50cmなど一定の長さ以上ある場合は、粗大ごみに分類されることもあります。
例えば、大阪府堺市では、傘は「不燃小物類」での収集となり、1回の申し込みにつき4本まで無料で回収されます。このように、ごみに出せる本数に決まりがある自治体もあるため、それぞれのルールに従って傘を捨てましょう。
参考:堺市 傘の出し方は?
分解が必要な場合
傘は、骨組みやビニール、布、柄の部分に分解する必要があるため、分解するための道具も必要になります。傘を分解したら、パーツごとに分けて、それぞれ不燃ごみや燃えるごみなどに分別して出しましょう。柄や骨組みの部分は開きやすいので、ビニール紐などでまとめると安全です。傘を分解するのは手間がかかるため、本数が多い場合は、別の方法を検討するのも良いでしょう。
分解しなくていい場合
傘を分解しなくていい場合は、不燃ごみの日に傘をそのまま集積場所に出します。
指定のごみ袋がある場合は、傘をごみ袋に入れましょう。
自治体によって、袋からはみ出してもいい、袋からはみ出してはいけないなどのルールがあります。袋からはみ出す場合は、紐で口を閉じるなどの自治体のルールを確認しましょう。指定のごみ袋がない場合は、回収時に傘が開かないように傘をまとめておくと、回収作業員の負担が少なくなります。
粗大ごみで出す時
多くの自治体では、長さが30㎝、50㎝を超える大きな傘は粗大ごみとして扱われます。粗大ごみで捨てる場合は、処理費用が有料となる自治体が多いです。有料の場合は、事前に電話やインターネットで申し込みが必要です。粗大ごみは電話での申し込みではつながりにくいことがあるため、できるだけインターネットでの申し込みがおすすめです。
粗大ごみの申し込みが終われば、処理券を購入し、必要事項を記入して傘に貼り付けます。予約した日に指定の場所に処理券を貼った傘を持っていけば、傘を処分できます。自治体によっては、粗大ごみに出せる本数が決まっていることもあり、大量の傘は処分できないことがあります。事前に傘の本数を確認し、申し込みの際に申告しましょう。
ガラスや金属ごみで出す時
傘を、ガラスや金属ごみとして分別する自治体もあります。ガラスや金属ごみとして扱っている場合でも、指定日に傘を出せば問題なく処分できます。
例えば東京都中野区では、金属部分が外せないため、傘は金属ごみとして扱われます。傘を分解する必要はないので、中身の見える透明か半透明の袋に入れて、陶器・ガラス・金属ごみの収集日に指定のごみ集積所に傘を出しましょう。
参考:東京都中野区 「陶器・ガラス・金属ごみ」の出し方・種類
傘の分解方法
自治体によっては、処分する際に傘を分解する必要があります。傘は、柄、骨組み、布地の3つのパーツがあり、材質ごとに分別して不燃ごみや普通ごみで捨てましょう。
傘を分解するためには、万能ばさみ、ニッパー、ペンチ、軍手などがあると便利です。傘の骨や柄の部分は硬く切れにくいため、万能ばさみなどよく切れるハサミが必要です。
傘のパーツには、グラスファイバーが使用されていることがよくあります。グラスファイバーは、細く肉眼では見えにくく、ささるととげが刺さったような傷みがあります。傘の分解作業をする際には、けがを防ぐためにもゴム手袋や滑り止めがついた軍手を付けて作業しましょう。
ここでは以下の3つのステップで紹介します。
- 露先(つゆさき)をはずす
- 石突(いしづき)をはずす
- 傘の取っ手をはずす
露先(つゆさき)をはずす
傘を分解する際には、まず露先を外します。露先とは、傘布がついている骨組みの先端にあるキャップです。
露先は反時計回りに引っ張ると簡単にはずれますが、まれに接着剤で固定していることもあります。外れにくい場合は、ペンチを使い引き抜くか、ニッパーなどで切り離しましょう。ニッパーで外した後には、露先に刺さっている金属を取り出します。
無理に露先を外そうとすると、骨組みが目に入りけがをする恐れもあります。どうしても外れない場合は、そのままにして次の工程に進みましょう。
石突(いしづき)をはずす
石突は、傘を折りたたむと先端にあるパーツです。石突は簡単に引き抜けますが、接着剤で固定されている場合は、外しにくいことがあります。ペンチを使い、回しながら引っ張るとうまく取り外すことができます。
露先と石突を外したら、傘の布やビニールの部分と骨組み部分を外せるようになります。傘の生地が糸で骨組みに縫い付けてある場合は、ハサミで切りながら外していきましょう。
傘の取っ手をはずす
傘の取っては、傘から引っ張るようにして外します。分解した骨組みは、広がらないようにしっかりと紐でまとめます。それぞれのパーツを、自治体のルールに従って処分しましょう。
折りたたみ傘の捨て方
折りたたみ傘も基本的に、一般的な傘と同じように不燃ごみや粗大ごみとして扱われます。
分解する必要がある場合は、折りたたみ傘を開いて柄を伸ばしてから分解作業をします。まずは、生地と骨組みを結ぶ綴じ糸をハサミで切ります。糸が切れたら傘を閉じ、石突を外します。折りたたみ傘の石突は取り外しにくい場合がありますが、反時計回りに回すことで取り外しやすくなります。最後に露先を外し、生地を本体から外します。
「捨てる」以外の処分方法
捨てるにはもったいない傘がある、傘を分解する手間が大変、大量に不要な傘があるといった場合には、捨てる以外の処分方法もおすすめです。傘を捨てる以外には、次の3つの処分方法があります。
- フリマアプリで出品する
- 寄付する
- 不用品回収業者へ依頼する
それぞれ、詳しく紹介しています。
フリマアプリで出品する
有名メーカーやブランド品の傘の場合は、フリマアプリで出品すると売却できることがあります。ただし、人気の傘でなければ、売れ残ることもある点には注意が必要です。
フリマアプリは出品の手間がかかりますが、一度出品すればあとは売れるまで待つだけです。ただし、売れるタイミングを予測できないため、売れるまで傘を捨てられません。また、傘が売れた場合に梱包や発送などの手間がかかる点や手数料が発生する点がデメリットです。
寄付する
ビニール傘や安い傘などは、フリマアプリでは売れないことが多いです。これらの傘で、まだ使える傘がある場合は寄付もできます。不要な傘でも、ごみとして捨てるのはもったいない、という場合におすすめです。
傘は、社会支援団体などで寄付を募っていることがあります。また駅などで傘のレンタルサービスを展開している場合は、不要になった傘を寄付できることもあります。
インターネットで調べると、傘の寄付を募っている団体を調べられます。例えば、シブカサは、まだまだ使えるビニール傘を渋谷の街で無料レンタル傘として貸出すプロジェクトで、不要になったビニール傘の寄付を募っています。
傘を寄付する団体が決まれば、ホームページの指示に従い傘を寄付する手続きを進めましょう。
不用品回収業者へ依頼する
傘の捨て方がわからない場合や、傘の分解が面倒な場合は、不用品回収業者へ依頼する方法がおすすめです。不用品回収業者に依頼するのは
- 不要なものをまとめて捨てられる
- 分解や運ぶ手間がない
- すぐに捨てられる
自治体によっては、一度に捨てられる傘の本数には決まりがありますが、不用品回収業者であれば何本でも同時に捨てられます。
不用品回収業者への依頼は費用がかかりますが、傘を分解したり、まとめたりする手間がありません。自宅まで回収に来てくれるため、指定の場所まで運ぶ必要もありません。傘以外の不用品も同時に処分できるため、処分したい不用品が多い場合にもおすすめです。
依頼したその日に自宅まで回収に来てくれたり、年中無休で24時間対応してくれたりする業者もあるため、すぐに傘を捨てたい方に最適な方法です。
不用品回収業者に依頼する際には料金やサービス内容を比較し、相見積もりを取りましょう。また、過去の利用者の口コミなども要チェックです。できるだけ評判がよく、予算に合った業者を選びましょう。
また、不用品回収業者のなかには悪質な業者もいるので、選ぶ際には以下のようなポイントを見ておきましょう。
- 事例や実績が豊富
- 会社の情報がHPに掲載されている
- 自治体の営業認可を受けている
しっかりと実績がある業者に依頼することでトラブルを避けることができます。
ラクタスは創業12年で不用品回収からゴミ屋敷の整理まで行っているので、不用品の処分にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
主要な自治体における傘の捨て方
それでは最後に、主な自治体の傘の捨て方を紹介します。傘の捨て方は自治体によってルールが異なります。それぞれの自治体の傘の捨て方を、ぜひ参考にしてみてください。
東京都渋谷区
東京都渋谷区では、傘は不燃ごみに分別されます。全ての傘を不燃ごみとして出せるため、処分費用もかかりません。透明もしくは半透明のごみ袋に入れて指定の集積場所へ出しましょう。
傘の種類 |
ごみの分別方法 |
全ての傘 |
不燃ごみ |
愛知県名古屋市
愛知県名古屋市では、傘は不燃ごみで出します。愛知県名古屋市では、不燃ごみで30cm角以上のものは粗大ごみに分類されますが、傘は全て不燃ごみとして扱われます。不燃ごみは指定のごみ袋に入れて、指定日に指定の集積場所へ出します。ごみ袋から傘がはみ出す場合は、紐でごみ袋の口を縛る必要があります。
傘の種類 |
ごみの分別方法 |
全ての傘 |
不燃ごみ |
大阪府大阪市
大阪府大阪市では、傘を普通ごみで出します。ただし、普通ごみとして出せる傘は、1m以内の長さに限ります。1m以上の傘は粗大ごみとなり、申し込みと処分費用が必要です。
傘の種類 |
ごみの分別方法 |
全ての傘 |
普通ごみ |
1m以上の傘 |
粗大ごみ |
傘の使い捨て問題
急に雨が降り出したときによく利用するのが、コンビニなどで販売しているビニール傘です。安価で手軽に購入できるため便利ですが、近年、使い捨てのビニール傘による問題が深刻になっています。
ビニール傘の年間消費量は、約6000~8000万本と言われています。忘れ物の傘や放置されたままの傘など、多くの傘が持ち主不明で廃棄されています。しかし、ビニール傘は使用されている材質がバラバラで、強力な接着剤でビニールと金属を分別できないため、リサイクルできず、多くの傘が埋め立てられています。
ビニール傘1本につき、ストロー1本の約70倍のプラスチックが廃棄されており、環境に大きな影響を与えています。このような傘の使い捨て問題を解決するためには、傘の正しい処分方法を知り、適正に処分することが大切になるのです。
まとめ
傘の捨て方は、住まいの自治体によって異なります。多くの場合は不燃ごみとして処分できることが多いのですが、自治体によっては粗大ごみとして扱われることもあります。
不燃ごみで捨てられる場合は、自治体によって分解が必要な場合と不要な場合があります。粗大ごみの場合は有料となり、事前の申し込みが必要な自治体もあります。傘は、住まいの自治体のごみの分別方法を確認し、正しい方法で処分しましょう。
傘の分別方法を調べるのが面倒、分解できない、大量の傘がある場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。費用はかかりますが、分解して指定場所へ出す手間を全て省けます。傘の捨て方に困った場合は、利用を検討してみてはいかがでしょうか?