「汚庭」という言葉を聞いたことはありますか?
その名の通り、汚い庭のことを言いますが、これは汚い部屋のことを「汚部屋」と呼ぶことから同じように「汚庭」と呼ばれているようです。
この「汚庭」はどのように作られてしまうのでしょうか。
ごみ屋敷や汚部屋は、 家や部屋の中がごみや物で溢れ、足の踏み場がなくなってしまうことがほとんど。
家の中で置き場所が無くなったごみや物たちは、そのうち玄関先やベランダ、庭にまで溢れてしまうことがあります。
中には生ごみや粗大ごみ、ペットの糞尿など、家の中には置きたくないからとベランダや庭に放置している人もいるかもしれませんね。
また、庭であれば地面が土であることも多く、手入れをしていなければ雑草や害虫も発生しやすくなります。
これらは放置する期間が長いほど、雑草は根が深くなり、害虫は繁殖し、対処するのが難しくなるでしょう。
見た目や衛生面の問題以外にも、汚庭にはさまざまなリスクが考えられます。
もし自宅や庭がごみで溢れている…雑草が生え放題…という方は、この記事をきっかけに片付けることを考えてみませんか。
目次
「汚庭」ってどんな状態?溜まりやすいごみとは
汚庭って一体どんな状態なのでしょうか?
また、汚庭になってしまう理由についても見ていきましょう。
汚庭に溜まりやすいもの
汚庭と呼ばれる庭では、以下のようなものが溜まりやすくなります。
- ごみ・生ごみ
- 粗大ごみ
- 空のペットボトルや空き缶など
- 植木鉢
- 廃材
- 自治体で捨てにくいもの
- 雑草・落ち葉
よくあるケースですが、「収集日までとりあえず置いておこう」と一旦庭やベランダに置いたごみを出し忘れてしまうことがあります。
特に空き缶や空のペットボトルなどの資源ごみは、多くの自治体で収集日が週に1回程度なので「溜まってから出そうと思った」「つい出し忘れてしまった」などの理由で庭に溜めている方もいます。
また、昔は庭の手入れができていたけど加齢や病気などでできなくなってしまった、という方もいるでしょう。
その場合は植木鉢や植物が放置されていたり、庭木の剪定グッズやガーデニンググッズも放置されていることも。
そのようなケースでは自分で重たいごみを捨てることができず、タイヤやコンクリートブロック、自転車、家具・家電なども放置していることがあります。
すると、家の中に置きたくないものや捨てにくいものを、庭に置くようになっていることもあるようです。
汚庭になってしまう理由はさまざま
汚庭は、雑草が伸び放題で荒れている、ごみや物が放置されているなど、状況もさまざまです。
なぜそのような状況になってしまうのでしょうか。
考えられる理由を以下にまとめました。
- 家の中がごみ屋敷となっている
- 家の中にごみや物を置きたくない
- 庭を手入れする時間や余裕がない
- 加齢や病気によって庭の手入れができない
理由1.家の中がごみ屋敷になっている
家がごみ屋敷である場合、ベランダや玄関先、庭などの屋外にもごみや物が溜まってしまうことが多くあります。
ごみ屋敷の住人は物を溜め込んでしまう「溜め込み症」であったり、「うつ病」や「ADHD」などの精神疾患を抱えていることも多く、ごみを捨てるという行為が難しいことも多いです。
そのため、ごみや物が増え続け、段々家の外にまでごみが溢れてしまうのです。
理由2.家の中にごみや物を置きたくない
また家に置きたくないものを外に出していたら庭がごみだらけになってしまったというケースもあります。
特に女性では「家の中が臭くなってしまうから」や「ゴキブリがついていたから」という理由で生ごみや物を家の外(ベランダや庭)に出すこともあるようです。
理由3.庭を手入れする時間や余裕がない
ごみ屋敷の理由としてもよくあるケースですが、仕事や家事が忙しく、庭の掃除やお手入れをする時間や余裕がないということも考えられます。
そのような場合、家の中もごみや物が多く、散らかっていることがほとんどです。
元々ずぼらな性格やめんどくさがり屋という方も当てはまるのではないでしょうか。
理由4.加齢や病気によって庭の手入れができない
人は高齢になると今まで当たり前にできていたこともできなくなることがあります。
掃除やごみ出しもその一つで、70歳以上の単身者、または夫婦の家はごみ屋敷化しやすい傾向にあります。
家の中の掃除が困難になれば、当然庭も汚くなってしまうでしょう。
雑草を抜く、植木の剪定をすることなどは意外に重労働なため、放置して荒れてしまったという方も多いようです。
汚庭を放置することで考えられるリスクとは
雑草が伸び放題、ごみや物が散らかっている庭を放置すると、どのようなリスクがあるのでしょうか。
自分の敷地内なのだからいいでしょ、と考える方もいるかもしれませんが、実は周囲に迷惑をかけたり、自分に危険が及んだりする可能性もあります。
害虫・害獣が増えるリスク
汚庭であると害虫や害獣が発生しやすくなってしまいます。
きれいに手入れをした庭であっても害虫は発生しますし、野良猫やカラスなどの糞尿に悩む方もいるかと思います。
しかし、雑草や庭木を放置していると、より害虫や害獣が寄り付きやすい環境になるでしょう。
蜂やハエ、ゴキブリなどの害虫が庭で繁殖し、大量発生した場合は家の中へ侵入してくる可能性も高くなります。
また、野良猫は一度糞尿をしマーキング(尿をかけて縄張りを主張)すると、野良猫のテリトリーとなってしまい、何度もやってきます。
野良猫の糞尿は気分が悪いだけでなく、病原菌を含んでいるため、乾燥した糞を吸い込むとアレルギーの原因になってしまうことも。
ほかの動物であっても糞にはウジ虫(ハエの幼虫)など、害虫が湧く原因にもなるため、早めに対策することをおすすめします。
近隣の住民に迷惑をかける
放置した庭は草木が伸び放題になるため隣の家の敷地内に入ってしまいます。
草木が侵入するだけでも嫌がられることが多いですが、中には家を傷つけるなどのトラブルにな発展することも。
特にツル性の雑草は地下茎が発達しており下や横にどんどん伸びてしまいます。
ツルが隣の家の給湯器に絡まり、壊してしまうというケースもあるため注意しましょう。
また、植物だけでなく物やごみが庭に放置されていると、町の景観を損ねる、悪臭がする、害虫・害獣を寄せ付けるなどの理由から嫌がられることもあります。
犯罪の標的になる
庭が荒れていると「この家は管理が甘い」と思われてしまい、犯罪の標的になってしまう確率が高くなります。
庭にごみや物が多いことで放火や不法投棄される可能性もありますし、伸びた草木が目隠しになり、空き巣の標的になることもあります。
特に放火は、草木や物が多いとあっという間に広がり、家や隣家にも燃え広がる大規模な火災になることも考えられるでしょう。
荒れた庭を片付ける方法
庭が荒れているとたくさんのリスクがあるばかりか、目に入るたびに「片付けなきゃ」「なんとかしなくては」と気になる方もいるのではないでしょうか。
一度庭を片付けて管理しやすいようにしてしまえば、その後の手入れも楽になります。
また、忙しい方や体力に自信のない方はプロの手を借りるのも一つの方法です。
【汚庭を片付ける手順】
- 不用品を処分する
- 落ち葉を取り除く
- 雑草を抜く
- 庭木を剪定する
- 雑草が生えてこないように対策する
不用品を処分する
庭に不用品を置いている場合はそれらを処分するようにしましょう。
不用品の処分は自治体で捨てる方法と、業者を利用する方法があります。
自治体で処分する場合は地域のルールに従って、きちんと分別してから処分するようにします。
業者は不用品回収業者や、清掃業者などを状況に合わせて選ぶようにしましょう。
例えば空のペットボトルや空き缶、段ボールなどは自治体でも簡単に処分することができます。
ただし大量にごみがある場合、一度に出せる量が自治体によって異なるため、確認してから出すようにしましょう。
乗らなくなった自転車や植木鉢、プラスチック製品などは長い間庭に放置している方もいるのではないでしょうか。
これらは日光などで劣化が進み、手で持つとボロボロになってしまうこともあります。
粗大ごみなど自治体でも捨てることができますが、自分で処分するのが大変な場合には不用品回収業者などを利用するのも一つの方法です。
不用品回収業者では、自治体での処分が難しい植木や土なども回収してもらえるため、一度に片付けることができるでしょう。
また、ごみ屋敷などの清掃業者でも不用品の回収を行っています。
清掃業者は不用品の処分以外に家の中やベランダなどの清掃を行いたい場合に便利です。
当社「ラクタス」では不用品回収、家や庭の片付け・清掃、害虫駆除なども対応しているため、気になる方はチェックしてみてください。
どちらの業者も電話やメールで申し込みができ、業者によってはその日のうちにトラックで自宅まで引き取りにきてもらえます。
「ラクタス」のグループ会社である「出張回収センター」は当日対応可、実績のある不用品回収業者で、回収対応品目が多く、買取も行っています。
気になる方はこちらを参考にしてみてください。
落ち葉を取り除く
落ち葉は放っておくとそれを餌にするシロアリなどの害虫が集まってきます。
シロアリが繁殖し、数が増えると当然住宅にも影響が出てしまいます。
また、落ち葉は雨どいや側溝(排水溝)を詰まらせる原因にもなるため、早めに取り除くようにしましょう。
大量の落ち葉は竹ぼうきや熊手で取り除くのが有効です。
雨の直後などの落ち葉が湿っているときは水分の重みで作業が困難になるため、なるべく地面が乾いているときに行うようにしましょう。
多くの自治体で落ち葉は「可燃ごみ」として捨てることができます。
雑草を抜く
雑草を抜くのは雨上がりで地面が柔らかくなった時がおすすめです。
軍手をして手で抜くのが一般的ですが、長い間放置していた場合は根が張って抜きにくくなっています。
ホームセンターなどで購入できる、雑草を抜く道具や除草剤を使用して取り除くようにしましょう。
また、根元に熱湯をかけると細胞が壊れて雑草が枯死するので、薬剤を使いたくない場合におすすめです。
庭木を剪定する
庭木の剪定は脚立や剪定バサミ、または高枝切りハサミ、ノコギリなどを使用します。
枯れた枝や伸びすぎてしまった枝などをカットするようにしましょう。
大きな植木など、自分で行うのが難しい場合は業者に依頼するのがおすすめです。
雑草が生えてこないように対策する
定期的に庭のお手入れをするのが難しい場合、お手入れをしなくても済むように対策を取るのがよいでしょう。
土のままだと雑草が生えてしまうため、砂利や人工芝を敷いて防ぐ方法もあります。
ほかにも除草シートを敷いて砂利を乗せる方法もあり、これらの材料はホームセンターなどで安価で手に入るためおすすめです。
汚庭やごみ屋敷の片付けをプロに頼みたいときのおすすめ業者
「庭のごみが大量にある」
「家の中も片付けてほしい」
「自分ではどこから手を付けてよいかわからない」
など、業者の手を借りて片付けようと思ったとき、どこへ依頼したらよいかわからないこともありますよね。
庭専門の業者である造園業者は、庭木の剪定や庭の管理は依頼できますが、そのほかのごみや不用品などの回収、掃除などは依頼できません。
汚庭やごみ屋敷の片付けを依頼できるおすすめの業者をご紹介します。
ごみ屋敷専門清掃業者
ごみ屋敷のプロである専門業者では、室内のハウスクリーニング、特殊清掃、害虫駆除なども依頼することができ、どんな状態であっても確実にキレイにしてもらえます。
庭にある不用品もすべて回収してもらうことができ、植木鉢や土、植木、雑草のほかにもタイヤやスプレー缶など捨てにくいものや、家の中やベランダのごみも一緒に引き取ってもらえます。
また、鳥の糞や虫、汚れなども清掃してもらえるため、自分では掃除が難しい場合にも便利なサービスです。
ただし、草むしりや植木の剪定などは業者によって対応が異なるため、事前に確認しておきましょう。
便利屋
庭掃除や家の修理など、家の中の困りごとを依頼できる便利屋では、草むしりや植木の剪定、庭や家の片付けを引き受けてくれることがほとんどです。
便利屋のなかにはごみ屋敷の清掃を行っている会社もあり、そのような会社では大量の不用品やごみの回収、部屋の掃除なども対応してくれるでしょう。
しかし、重度のごみ屋敷で生ごみや糞尿などの臭いや汚れが染みついている場合、徹底的に取り除くのは難しい場合もあるのでご注意ください。
不用品回収業者
庭にあるごみや雑草、土、植木などの処分だけであれば不用品回収業者が便利でしょう。
電話1本ですぐに回収に来てもらえるため、自治体での処分よりも手間や時間がかからず、一度に片付けることができます。
買取を行っている業者を選べば、買取額を処分費用から差し引いてもらえるためお得に処分できるでしょう。
ただし草むしりや害虫駆除などは行っていないことがほとんどです。
ハウスクリーニング業者
ハウスクリーニング業者はキッチン、トイレ、浴室など家のあらゆる場所を清掃してもらうことができます。
家全体の片付けを依頼するよりも、ピンポイントで汚れた箇所の掃除を依頼するイメージです。
もちろん、庭の掃除も依頼できますが、ごみの回収や大規模な片付けというよりは草むしりがメインとなることがほとんど。
ごみの運搬や処分はできないため注意してください。
ただし、大手の業者では庭木の剪定や草刈り以外にも、防草シートや人工芝の施工なども依頼することができるので、目的に合わせて選ぶようにしましょう。
汚庭の片付けは早めにしよう
庭が荒れていると害虫・害獣が増えること、火災になる恐れや近隣住民とのトラブルなど、さまざまなリスクが考えられます。
また、庭は家の外であるため、荒れていると近隣の住民からもすぐにわかってしまうことに。すると「家の中も相当汚いのでは?」「もしかしてごみ屋敷?」と思われてしまっても無理はありません。
何よりも庭が汚いということは見た目も悪く、気持ちの良いものではないですよね。
窓から見た庭がキレイだと心が整頓され気持ちもスッキリしますし、運気が上がるとも言われています。
自分での片付けが難しい場合は業者の手を借りて、早急に庭を片付けましょう。
2023-05-30