更新日:2023年9月13日
「ゴミ屋敷」「汚部屋」と呼ばれる散らかったお部屋の状態は、テレビや雑誌で取り上げられることも多く、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか?
散らかった状態を一度でも放置すると、どんどん片付けが難しくなるため、出来る限り早めに対応することが重要です。
「もしかして、うちもゴミ屋敷?」と疑問に思う方に向けて、この記事ではゴミ屋敷と汚部屋の違いや住人の特徴について解説します。
目次
ゴミ屋敷とは
ゴミ屋敷は、全国で統一して明確に定義付けされているわけではありません。
しかし、地域によっては下記のように定義している場合もあります。
- 病害虫の発生や悪臭など、近隣住民から何らかの苦情が寄せられているもの
- 地域の環境美化を損ねるもの
- 建物等が管理不良状態にあるとき又は管理不良状態になるおそれがあるとき
環境省では、「ごみなどが屋内や屋外に積まれることにより、悪臭や害虫の発生、崩落や火災等の危険が生じる」状態をゴミ屋敷としており、家の外にまでゴミが置かれて他人に迷惑がかかる点が強調されているようです。
ゴミ屋敷の特徴
庭や道路にまでゴミが堆積しているゴミ屋敷の中にはどんなゴミが多いのでしょうか?
ゴミ屋敷は、住む人やゴミの内容によって下記のようにさまざまな特徴がみられます。
- 玄関やベランダに日用品やゴミが散乱
- 腰の位置までゴミが積まれて、歩けない
- ペットボトルやタバコなど生活ゴミが多い
- ペットの多頭飼育で糞尿の汚れが目立つ
- 大量のゴミ袋が壁を作り崩れかけている
- トイレや浴室の中にゴミが詰まっている
- 台所や部屋中にゴキブリやハエが発生している
外に堆積したゴミは、何年もかけてプレスされて固くなり、雨水を含むと重量も増します。
こうしたゴミ山を切り崩して片付けるのは、一人では到底難しいものです。
ゴミ屋敷住民の気になる事情│トイレやお風呂はどうしてる?
ゴミ屋敷の住人は、どうやって暮らしているのか気になる人も多いかもしれません。
悲惨な状況に見えても、普通に家の中で生活している方もいれば、掃除ができずに仕方なく車の中で過ごす方もいます。
また、水回りが使えなくなると、ペットボトルをトイレ代わりにするケースも少なくありません。
浴槽の中にもゴミが侵食していると、入浴することはまず不可能です。
そのため、お風呂に入りたい時は、公共の銭湯や職場や漫画喫茶などシャワー室を利用しなければなりません。だんだんと入浴すら面倒になり、タオルで拭くだけで済ませるなど不衛生な状態で過ごすこともあります。
ゴミ屋敷の住人になる原因とは
ゴミ屋敷の住人というと、高齢者の一人暮らしの方をイメージするかもしれません。実際に、認知症や体力の低下が原因で片付けやゴミ捨てが徐々に難しくなることがあります。
しかし、20代〜30代の若い世代や子育て世帯も、さまざまな原因が影響してゴミ屋敷化しやすいです。
ここでは、年齢や職業を問わず、ゴミ屋敷を作ってしまう原因を解説します。
実家がゴミ屋敷だった
育った環境がゴミ屋敷だと、一般的な片付いた部屋や掃除の方法を学べず、大人になって独立した時にゴミ屋敷化してしまうことがあります。
カップラーメンやコンビニ弁当など生活ゴミが増えやすい環境や、ゴミだらけの部屋での生活に慣れると、他人に指摘されるまで問題だと気付かないことも少なくありません。
一方で、環境に影響されずに片付けができる場合もあるため、必ずしもゴミ屋敷化するとは限りません。
孤独感や不安を紛らわせる心理・精神状態が影響
心に抱えた孤独感や不安を誤魔化すために物を増やしていると、あっという間にゴミ屋敷になりやすいです。
- 配偶者の死で一人暮らしになった
- 子供が学校卒業と共に一人暮らしになった
- 近所との関わりが薄い
こうした環境が影響し、ゴミを溜め込むようになると、ますます他人とのコミュニケーションが億劫になることがあります。
精神状態と部屋の汚さは密接な関わりがあるといわれており、うつ状態や強迫性障害がゴミ屋敷を作る原因になることもあるのです。
多忙な仕事でストレスが溜まって片付けができない
もともと片付けや整理整頓が得意だった人でも、仕事の忙しさからゴミ屋敷になってしまうことは決して珍しいことではありません。
特に、不規則なシフト勤務や夜勤、終電始発が当たり前の激務に就いている人は要注意です。一般的に、教師やエンジニア、看護師、弁護士などがゴミ屋敷の住人になりやすいといわれています。
責任感が強く、プレッシャーの大きい仕事と向き合っている反動で、家のことが手につかなくなるのは、仕方のないことなのかもしれません。
仕事をして家に帰るだけの生活が続くと心身が疲弊して、ゴミ捨てさえできなくなることも。
掃除をしたくても、夜中の作業は周囲に物音が響いていないか気になってしまい、ますますゴミの量が増えていきます。
汚部屋とは
汚部屋とは、「おべや」と呼ばれる造語で、散らかって汚い部屋を意味します。
ゴミだけでなく生活必需品が多い場合や、整理整頓ができていない状態を指すことが多いです。
汚部屋の特徴
ゴミだけでなく、必要なものが片付けられていない煩雑さや日頃の生活で溜まった汚れが目立つ「汚部屋」。
下記に当てはまるものが多いと汚部屋のレベルは高い可能性があります。
- 洗っていない食器が溜まっている
- 洗濯ものが山積み
- 服やコレクションが大量にある
- 未開封の新品がそのまま置いてある
- ベッドの上で生活している
- ネットショッピングが好き
ネットショッピングや食材の宅配サービスは、自宅にいてもどんどん物が増える原因です。スマホやパソコンで簡単に購入できるため、習慣化すると段ボールの箱だらけになることもあります。
汚部屋でもゴキブリがいないならセーフ?
「散らかっていても、ゴキブリが出たことがないから大丈夫」という考えがありますが、汚部屋であってもゴキブリが出ないこともあります。
食べ残しや飲み残しなど生ごみが放置されている汚部屋の場合、すぐに虫がわくでしょう。
また、新築のマンションや高層階に住んでいると、排水溝から侵入しにくいことも関係しています。ただし、時間の問題であり、一度ゴキブリが侵入したら一気に増殖する恐れがあるため注意しなければなりません。
汚部屋の住人になる原因とは
汚部屋の状態は、ふとしたきっかけで誰でも起こりうることです。
片付けたいと思っていても、「もったいない」「何から手をつけたらいいのかわからない」と全く行動できないこともあります。
ゴミ屋敷と同様に精神疾患やストレスも汚部屋の原因になりますが、もともとの気質や考え方の癖が影響していることも知っておきましょう。
整理整頓が苦手な性格(ADHD・発達障害)
ADHDとは注意欠陥多動性障害と呼ばれる発達障害の一つです。
「片付けられない症候群」ともいわれるADHDは、汚部屋の大きな原因となります。
- 気が散って一つのことに集中できない
- 優先順位をつけて行動できない
- 空間認知能力が低い
ADHDは、上記のような特性があり、整理整頓・収納や掃除・ゴミ捨て全般が苦手です。
忘れ物や単純ミスが多く、汚部屋化が加速すると仕事にも支障が出てしまいます。
何でも後回しにする癖がある
汚部屋は、後回しの積み重ねで作り出されます。
「ゴミ捨ては今度にしよう」「今日は疲れたから、もう寝よう」と最低限の家事や掃除を疎かにすると、取り返しのつかない汚れが溜まります。
一般的な少し散らかっている状態の部屋なら、10分程度の片付けや週末の掃除でキレイにできますが、汚部屋になると相当な時間を要さなければなりません。
後回しが続くと、厄介な汚れとなり更に片付けがしたくなくなります。年単位で後回しにした汚部屋は、物で溢れかえって日常生活が困難になるでしょう。
ゴミ屋敷と汚部屋の違いとは?
ゴミ屋敷と汚部屋には明確な定義がないため、違いがはっきりあるわけではありません。片付け専門業者から見れば、どのような呼び方であっても同じようにキレイにできます。
しかし、ゴミ屋敷の方が近所から気付かれやすく、汚部屋はゴミの堆積が外から分かりにくい状態だということが、違いだといえます。
生ゴミが多い汚部屋だと、外からゴミが見えなくても悪臭・害虫によって周囲に気付かれてしまうこともあるでしょう。
ゴミ屋敷は自治体で条例が定められている
ゴミ屋敷は各自治体で条例が制定されており、地域住民から行政に通報されることがあります。もし清拭に助言・指導を受けたら、速やかに指示に従って片付けなければなりません。
令和4年度の環境省の調査によると、条例で罰金・科料を制定している自治体は全国で21箇所あります。
愛知県は、東京の次にゴミ屋敷が多い地域であり、名古屋市においては平成30年からゴミ屋敷に関する条例が施行されました。「名古屋市住居の堆積物による不良な状態の解消に関する条例 」では立ち入り調査の拒否や虚偽の陳述をした場合は3万円の過料、命令違反には5万円以下の過料と厳しい罰則が設けられています。
ゴミ部屋・隠れゴミ屋敷といわれることも
ギリギリ外に溢れていないゴミ屋敷寸前の状態は、「ゴミ部屋」「隠れゴミ屋敷」と呼ばれることもあります。
近年のコロナ禍で外出する機会が極端に減ったことや、社会情勢の影響で職を失ったショックから、ゴミを溜め込む人も増えたようです。
一人暮らしで外との交流が少ないと、どんなにゴミが増えて汚部屋になっても気付かれません。しかし、放置すれば、生活スペースがなくなり、賃貸物件を退去する際に大変な思いをしてしまうでしょう。
汚部屋・ゴミ屋敷に住む女性は意外に多い
汚部屋・ゴミ屋敷と呼ばれる部屋の住人は、女性の割合も増えているようです。
ナプキンやタンポンなど生理用品のゴミが増えやすいことや、ストレスから買い物依存になることも多いことが原因として考えられます。
他人に知られたくないという思いから、ギリギリまでゴミを溜め込み、自分ではどうすることも出来ず、取り返しのつかない事態になってしまうのかもしれません。
困ったら片付け専門業者に依頼することも検討しましょう。
ゴミ部屋を放置するリスク・抜け出すための対処法
ゴミ部屋を放置すると、悪臭・害虫が高確率で発生します。
ゴキブリ・ハエの死骸や卵が大量に見つかると、見るのも触れるのも嫌になり、放置してしまう人もいるようです。
さらに、掃除を怠るとコンセントに溜まったホコリが原因で火事になることも。
ゴミが多いと、緊急事態にすぐに逃げることもできず、非常に危険です。
現状から抜け出すためには、地道にゴミを減らすしか方法はありません。
- 少しずつ自治体でゴミ出しをする
- 粗大ゴミから処分して掃除するスペースを作る
- 売れるものはまとめてリサイクルショップに持っていく
- 不用品回収業者・片付け専門業者に依頼して処分する
など、思い切って行動に移すことをおすすめします。
一人暮らし(ワンルーム)の片付け方はこちらも参考にしてください。
ゴミ屋敷や汚部屋の片付けを専門業者に依頼するメリット
ゴミ屋敷・汚部屋を片付けたくても作業する時間が無い方や、急いで片付けたい方はプロの力を借りましょう。
病気や体力の問題で、自力で作業することが辛いときは、業者にまかせた方が体力的にも身体的にも楽です。
ここでは、片付け専門業者がお手伝いできることを紹介します。
導線を確保してゴミを一気に搬出できる
廊下や玄関にゴミや物が散乱していると、ゴミを運ぶスペースが狭くて、スムーズに片付きません。
自分だけで作業すると玄関の掃除だけで1日が過ぎてしまうことも。
片付け専門業者なら、玄関を塞ぐゴミをスピーディーに片付けるため、部屋に堆積した不用品を一気に運びだせます。
貴重品を捜索しながら作業できる
片付け専門業者は、鍵や免許証・アルバムといった貴重品を選別して、作業が可能です。
散らかった状態だと、大事なものが見つからないことでお悩みの人も多いのではないでしょうか?
作業開始前には念入りに打ち合わせをして、誤って捨てないように分別して保管します。
立ち会いを希望される場合は、途中で捨てるかどうか判断しても大丈夫です。
また、最終チェックも行うので、貴重品が無くなる心配もありません。
ハウスクリーニング・害虫駆除・消臭作業を依頼できる
ゴミ屋敷・汚部屋を自分で片付けようとしたとき、水回りの汚れやゴキブリ・ハエの駆除に悩まされることが多いです。
片付け専門業者は、特殊な洗剤を使用してトイレや浴室に蓄積した汚れを解消できます。
また、市販の殺虫剤では完全に駆除できない害虫の対応も全て依頼できるのもメリットです。
床下や壁一面に染みついた臭いや汚れを除菌・消臭して、元の部屋の状態に戻せます。
家具や家電など捨てにくい不用品を運び出せる
ゴミ屋敷や汚部屋は、小さなゴミだけでなく壊れた家具・家電など、自治体で捨てにくいゴミが溜まっていることもあります。
重たくて自分一人では持ち運べない粗大ゴミを一気に搬出してもらえるため、片付け作業のスペースを確保できるのです。
不用品買取に対応している場合は、リユース・リサイクルできるゴミを仕分けることで、費用を安く抑えることができます。
複数人で作業するから短時間で完了する
一人暮らしのゴミ屋敷の場合、スタッフ2~3名で作業し、わずか半日程度で全行程が完了します。
リビングや和室、押し入れ・キッチンなど、分別が必要なゴミが散乱していても、あっという間にキレイになることが最大のメリットです。
また、近所からゴミが分からないように、段ボールを使用して搬出するためプライバシーの面も配慮されます。
ゴミ屋敷・汚部屋にお困りの方は片付け専門業者「ラクタス」におまかせください!
- 仕事が忙しくて掃除が進まない
- 引っ越しが決まって急いで退去したい
- 大量のゴミをリセットしてやり直したい
このようなお悩み・ご要望がある方は、愛知・名古屋に拠点を持つ片付け専門業者「ラクタス」におまかせください。
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