更新日:2023年9月25日
「ごみ屋敷から引っ越ししたい」とお考えですか?
しかし、「片付けと引っ越しは同時にできるの?」「依頼する業者は引っ越し業者でいいのか?」と悩む方も多いでしょう。
結論から言うと、「引っ越し業者では引っ越しは依頼することはできるけど、ごみの片付けはしてもらえない」です。
当たり前のことですが、引っ越し業者は「引っ越し」が専門。
ごみの分別や処分は対応してもらえません。
ほとんどの引っ越し業者の場合、ごみ屋敷と分かった時点で断られるでしょう。
ごみ屋敷から引っ越ししたい場合、まずは「ごみ屋敷の片付け」が先決です。
しかし、「片付け」と「引っ越し」を別の業者へ依頼した場合、手間や費用が無駄になってしまうことも考えられます。
そこで今回は、お得にごみ屋敷の片付けと引っ越しを同時におこなう手順をご紹介します。
ごみ屋敷からの引っ越しをお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
引っ越し業者はごみ屋敷対応不可
引っ越し業者ではごみ屋敷の対応はしていないことをお伝えしました。
それには以下のような理由があります。
- ごみ屋敷だと一軒に対しての時間がかかりすぎるから
- ごみの仕分けや処分には対応していないから
引っ越し業者は「今ある荷物を新居に運ぶこと」がメインのサービスとなっています。
もしごみ屋敷の引っ越しを引き受けた場合、荷物は「ごみ屋敷にあるものすべて」となってしまいます。
しかし実際は「ごみの仕分け・処分」「片付け」「必要な荷物の運搬」となるでしょう。
そうなると当然、通常の引っ越しとは違って膨大な時間と労力がかかってしまいます。
引っ越し業者は1日に何軒もの家を回ることも多く、一軒に対してそんなに時間をかけていられません。
また、家庭から出たごみの処分には「一般廃棄物収集運搬業許可」の資格が必要です。
引っ越し業者ではごみの処分を想定していないため、このような資格は保有していないことも。
ごみ屋敷ではとにかくごみが多いため、ごみの処分をしなければ引っ越し作業の妨げになりますが、処分行為ができない業者では対応できないのです。
不用品処分に対応している引っ越し業者もNG
引っ越し業者の中には、引っ越し時に不用品の引き取りをおこなっている業者もあります。
例えば大手引っ越し業者の「サカイ引越センター」では、不用品の買取や処分をおこなっています。
また、「アリさんマークの引越社」でも家電リサイクル券の取り扱いがあることから、家電リサイクル対象の4品目である、エアコン、ブラウン管テレビ、冷蔵庫、洗濯機を処分してもらうことができます。
では不用品処分のサービスがある引っ越し業者なら、ごみ屋敷のごみの処分もできるのでは、と考える方もいるかもしれませんね。
実は引っ越し業者による不用品処分の不用品とは、対象が家具や家電であることがほとんど。
細かなごみには対応していないことが多いのです。
ごみ屋敷が賃貸なら注意したい「現状回復義務」とは
もしごみ屋敷となっている家が自分の持ち家ではなく賃貸物件の場合、退去の前に確認しておきたいことがあります。
それが「現状回復義務」です。
「現状回復義務」とは簡単に言うと、『賃借人は借りていた部屋に対して「入居時の状態に復旧する」ことが義務付けられている』ということ。
しかしこの「現状」とは「どこまでのことを指すのか」や、「現状回復費用のどこまでを賃借人が負担するのか」についてトラブルが発生することもあります。
借りた部屋がごみ屋敷であった場合、大家さんや管理会社へは内緒にしている…という方も多いですが、退去時には「入居時の状態」に戻すことが基本となります。
ごみ屋敷の現状回復義務について詳しく解説していきます。
ごみ屋敷となってしまったことに対しての責任
現状回復義務について、国土交通省によるガイドラインでは次のように定められています。
賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること
つまり、普通に住んで自然にできる汚れや損傷は、入居者の責任ではないが、入居者がわざと傷つけたり、不注意で汚したりした場合の費用は入居者が負担しなければならない、ということです。
ごみ屋敷の場合、「普通に住んで自然にできる汚れや損傷ではない」と判断できるため、場合によっては貸主側から損害賠償を請求される、ということも考えられます。
どこまで「現状回復」すればいいのか?
では、ごみ屋敷だからと言って大家さんや管理会社に言われるがまま、費用をすべて負担しないといけないかというと、そうではありません。
現状回復義務の「現状回復」とは、「通常に使用していたレベルまで回復させる」という意味です。
「通常に使用していたレベル」とは例えば、床の日焼けや電化製品を設置したことによるクロスの黒ずみ(電気ヤケ)など、入居者の使用上に関係なく自然に劣化した状態のこと。
しかしごみ屋敷の場合、「通常に使用していたレベル」に戻すまでにも高額な費用がかかることが想定されます。
【ごみ屋敷が賃貸であったときのポイント】
①賃貸住宅を出る時は入った時の状態に戻す、それは借りた人の義務である ②元通りにしなければいけないけど通常使用や経年劣化(住んでた人の責任ではない)で破損・汚れたものはそのままで大丈夫 |
ごみ屋敷の引っ越しをする方法
ごみ屋敷の引っ越しは、引っ越し業者へは依頼できないことをお伝えしました。
では、ごみ屋敷の引っ越しをおこなうにはどうすればよいのでしょうか。
ごみ屋敷の引っ越しをするには以下の3パターンがあります。
- 自分でごみ屋敷を片付けてから引っ越し業者へ引っ越しを依頼する
- ごみ屋敷の清掃を片付け業者へ依頼して、引っ越し業者へ引っ越しの依頼をする
- ごみ屋敷の清掃・引っ越しのどちらも対応している業者へ依頼する
まず、1のパターンだと片付けるまでにかなりの時間がかかるため、引っ越しの期日が決まっている場合にはおすすめできません。
ごみ屋敷のレベルにもよりますが、ごみ屋敷と言われるからにはごみや物が大量に溜まり、害虫や悪臭なども発生しているものと思われます。
ごみ屋敷の片付けは
- ごみの仕分け・分別
- 不要なものの処分
- 清掃
の順におこなわれますが、場合によっては害虫駆除や特殊清掃も必要になります。
個人でこれらをおこなうには相当な労力や時間を要するため、途中で断念してしまう人も少なくありません。
自分でごみ屋敷の清掃ができるかどうかの判断ポイントはこちら。
次に2の片付け業者と引っ越し業者を別々で依頼するパターンですが、これをしてしまうと見積もりや依頼の手間が二重にかかるだけでなく、費用面で損をしてしまう可能性もあります。
ごみ屋敷の清掃には車両費や人件費なども発生しますが、別で引っ越しを依頼してしまうとそこでも車両費や人件費が発生してしまいます。
また、業者が入れ替わることで費用や作業についての説明をもう一度受けるなどの余分な手間もかかるでしょう。
手間や費用を抑えたいのであれば3の「ごみ屋敷の清掃・引っ越しのどちらも対応している業者」へ依頼するのがおすすめです。
以下に詳しく解説していきます。
ごみ屋敷の清掃・引っ越しのどちらも対応している業者を探す
ごみ屋敷の清掃をおこなえる業者は数多くありますが、すべての業者が引っ越しまで対応しているわけではありません。
ごみ屋敷の清掃を専門としている会社は「清掃・片付け専門業者」以外にも、「便利屋」や「不用品回収業者」などがあります。
会社によって得意とする作業や、対応しているサービスが異なるため、何社かに見積もりを取るようにしましょう。
業者選びのポイントをご紹介します。
- ごみ屋敷清掃と引っ越しの両方を対応できるかどうか
- 無料見積もり、見積もり後のキャンセル可能かどうか
- 必要な資格をもっているかどうか
- 特殊清掃やリフォーム、買取などの希望するサービスがあるかどうか
- 実績や口コミを確認する
ポイント1.ごみ屋敷清掃と引っ越しの両方を対応できるかどうか
お伝えしたように、ごみ屋敷の清掃ができる業者はさまざまですが、すべての業者で引っ越しまでできるとは限りません。
費用や手間の節約を考えると、清掃と引っ越しを同時にできる業者へ依頼するのがおすすめです。
引っ越し対応している業者かどうかはホームページでも確認できるでしょう。
ポイント2.無料見積もり、見積もり後のキャンセル可能かどうか
優良な業者であれば、ほとんどの場合で無料見積もりや見積もり後のキャンセルが可能です。
明確な料金を出してもらうためにもできるだけ現地での見積もりを依頼しましょう。
何社かで比較をすると費用やサービスの比較、対応の良し悪しもわかるためおすすめです。
ただし、見積もり後の当日キャンセルや無断でのキャンセルは、費用がかかることもあるためご注意ください。
ポイント3.必要な資格をもっているかどうか
業者選びに欠かせないのは必要な資格を持った正規の業者かどうかの確認です。
すでにお伝えしているように、不用品の回収には「一般廃棄物収集運搬業許可」の資格が必要になります。
これを保有していない業者は正しく処理ができずに不法投棄をする恐れがあり、悪質な業者であれば料金トラブルに巻き込まれる可能性もあります。
必ず資格を持った業者へ依頼するようにしましょう。
ポイント4.特殊清掃やリフォーム、買取などの希望するサービスがあるかどうか
ごみ屋敷を長年放置していると、床が腐敗したり壁に汚れやカビが染みついたりと通常の清掃では対処できない場合もあります。
また、ほとんどのごみ屋敷では害虫や悪臭も発生していますので、これに対応できる業者だと安心です。
業者によっては買取サービスをおこなっており、買い取れるものがあれば処分費用から差し引いてもらえるため、お得に利用ができますよ。
ポイント5.実績や口コミを確認する
ホームページでは、作業実績や口コミ、体験談などを載せている業者も多いもの。
写真などがあれば作業のイメージもつかみやすく、どんなサービスがあるかも知ることができるでしょう。
また、実際に利用した方の口コミでは、スタッフの対応や作業後の感想などを知ることができるため、業者選びの参考になります。
ごみ屋敷清掃・引っ越しを業者へ依頼したときの流れ
ごみ屋敷の清掃と引っ越しを同じ業者へ依頼した場合、作業の流れは以下のようになります。
- 処分するもの・新居へ持って行くもののリストを作成
- ごみ・不用品の処分(買取があれば査定後に買い取ってもらう)
- 引っ越しの荷造り
- 引っ越し作業
- 家の清掃
ステップ1.処分するもの・新居へ持って行くもののリストを作成
まずは処分するもの、新居へ持って行くもののリストを作成しましょう。
何を持って行くのかを明確にしていないと作業も進みにくいですし、毎回指示しなくてはなりません。
あらかじめリストに書き出しておくことで、自分の持ち物も把握することができます。
ステップ2.ごみ・不用品の処分(買取があれば査定後に買い取ってもらう)
ごみ屋敷の不用品の処分は大量になることがほとんどです。
ごみ袋100枚分、2tトラック1台分など、個人では簡単に処理できない量であっても経験豊富なスタッフがあっという間に片付けてくれます。
また、あらかじめごみを袋にまとめておいたり、玄関先まで集めたりすることで費用が安くなる可能性もあるので確認してみましょう。
ステップ3.引っ越しの荷造り
部屋の不用品やごみを処分し終えたら新居へ持って行くものを梱包します。
依頼した業者によっては、以下のような梱包資材を無料でもらえることもあります。
- 段ボール箱
- 布団袋
- クラフトテープ
ステップ4.引っ越し作業
引っ越しは業者のスタッフが家屋の養生、家具や家電の梱包などをおこなってくれます。
梱包した荷物を運んでもらい、家の中に残った荷物がないかや部屋の状態をチェックしましょう。
ステップ5.家の清掃
入居していた家が賃貸であれば、家の中の荷物が無くなったあとの部屋の状態を大家さんや管理会社に確認してもらいます。
通常であれば原状回復費用は敷金から充てられますが、ごみ屋敷の場合は敷金では足りず、追加で費用を請求されることも考えられます。
ごみ屋敷の清掃業者であればハウスクリーニングや特殊清掃をおこなっている業者も多く、片付けとセットで依頼をすることができるでしょう。
ごみ屋敷清掃・引っ越しを業者へ依頼したときの費用はいくら?
ごみ屋敷の清掃と引っ越しを業者へ依頼した場合、かかる費用はいくらなのでしょうか。
費用の目安をご紹介します。
ごみ屋敷の清掃費用の相場
ごみ屋敷の清掃費用は一般的に以下の項目で決められています。
- ごみの処分費・リサイクル費
- 車両費
- 人件費
- その他(オプションサービスなど)
部屋の間取り別の費用相場は以下の通りです。
間取り | 作業人数 | 作業時間 | 費用 |
1R・1K | 1~2名 | 1~3時間 | 30,000円~80,000円 |
1DK・2K | 2~3名 | 2~4時間 | 50,000~120,000円 |
1LDK・2DK・3K | 2~4名 | 2~6時間 | 70,000~250,000円 |
2LDK・3DK | 3~7名 | 3~10時間 | 120,000~400,000円 |
3LDK・4DK | 4~8名 | 5~12時間 | 170,000~500,000円 |
4LDK~ | 4~10名 | 6~15時間 | 210,000~700,000円 |
ごみ屋敷の引っ越し費用は?
ごみ屋敷の引っ越しにかかる費用は、単身かそうでないかや、運ぶ荷物の量、引っ越し先への距離、自分で荷造りをするかどうかなどによって異なります。
例えば単身世帯の場合、引っ越しにかかる費用の相場は30,000円~100,000円ほど。
単身ではなく2人以上の世帯の相場は100,000円~200,000円ほどです。
これにエアコンの取り外しやハウスクリーニングなどのオプションを追加するとさらに費用が追加されます。
引っ越しの人数と移動距離で算出した費用の目安は以下の通りです。
世帯人数 | 移動距離~15㎞ | 移動距離~50㎞ | 移動距離~500㎞ | 移動距離500㎞以上 |
単身世帯 | 25,000円~ | 40,000円~ | 50,000円~100,000円 | 100,000円前後 |
家族世帯(2人) | 60,000円~ | 70,000円~ | 70,000~200,000円 | 200,000円前後 |
家族世帯(3人) | 80,000円~ | 80,000円~100,000円 | 150,000~200,000円 | 200,000円~300,000円 |
家族世帯(4人) | 100,000円~ | 100,000円~150,000円 | 200,000円前後 | 300,000円前後 |
家族世帯(5人) | 130,000円前後 | 150,000円~200,000円 | 280,000円前後 | 300,000円~ |
ごみ屋敷清掃と引っ越しを一緒に依頼するなら『ラクタス』へ
「ラクタス」は名古屋で実績NO.1の不用品回収業者「出張回収センター」を母体に持つ、全国対応可のごみ屋敷専門の清掃会社です。
不用品回収とごみ屋敷の清掃を自社ですべておこなうことで、他社よりも安く、確実にごみ屋敷の清掃と引っ越しをすることが可能。
また、買取専門部署があることで買取にも強く、地域最安値級の価格を実現できています。
例えば単身世帯のごみ屋敷清掃の料金は、先ほどの相場で1Rが30,000円~80,000円。
これに引っ越しを追加すると最低価格でプラス30,000円ほど。
しかし「ラクタス」であれば16,500円~の料金プランがあります。
比較すると以下の通り。
業者 | ごみ屋敷の清掃費用(税込) | 引っ越し費用(税込) |
一般的な業者 | (1R程度)33,000円~ | (単身コース)30,000円~ |
ラクタス | Sプラン(1R程度)21,780円~ | (単身コース)16,500円~ |
※ただし荷物の量や距離、時期によって変動します。
「ラクタス」では長年ごみ屋敷の清掃をおこなってきた実績とノウハウが豊富で、特殊清掃やハウスクリーニング、修繕工事などの対応も可能です。
また、周囲にバレないよう配慮することや、女性スタッフでの作業も可能ですのでお気軽にご相談ください。
【ごみ屋敷からの引っ越し・片付け】まとめ
ごみ屋敷からの引っ越しは難しいと考える方も多いかもしれません。
特に賃貸の場合
「引っ越す際にごみ屋敷であることが周囲にバレるかもしれない」
「管理会社にバレて高額な修繕費用を請求されたらどうしよう」
「引っ越し期日に片付けが間に合わないかもしれない…」
など、不安に思う方もいることでしょう。
そういった不安を解消してくれるのが、ごみ屋敷の清掃業者です。
記事の中でもお伝えしたように、ごみ屋敷からの引っ越しは引っ越し業者では難しく、先にごみ屋敷を片付けることが先決です。
自分で部屋を片付けることが難しい場合は「ごみ屋敷清掃」と「引っ越し」を同時にできる業者へ依頼しましょう。
「ラクタス」では清掃から不用品処分、引っ越し、部屋のハウスクリーニングまで、すべてワンストップでおこなうことができます。
不明な点や費用についても丁寧にお答えしますので、まずはお気軽にご相談ください。
2023-07-18