更新日:2024年8月30日
ごみ屋敷とは「ごみが積み重なり放置された建物や土地」のことで、確認されているだけで日本全国で5000軒以上あると言われています。(出典:FNNプライムオンライン)
ごみが部屋を覆い、ひどい場合はトイレも満足にできないほどの環境の中で、多くのごみ屋敷の住人は日常生活を営んでいるのです。
一般的にごみ屋敷に住む人は、社会から孤立していて、セルフネグレクトに陥っている方が多いと言われています。
驚くのは、多くの住人が悪臭と虫の這う音が絶えないような自身の生活環境をさほど問題視していないということです。
当社『ラクタス』のような、ごみ屋敷専門の清掃業者への依頼も「家族」や「近隣住民」「不動産の管理会社」などの住人以外の第三者からの依頼が多いもの。
では、ごみ屋敷の住人はどのように生活しているのでしょうか?
本記事では、実際にあったケースを踏まえて、ごみ屋敷の住人の特徴と暮らしぶりを詳しくご紹介します。
ごみ屋敷の対策についてもお伝えしますので参考にしてみてください。
目次
ごみ屋敷の住人の生活とは
足の踏み場もない部屋から、キッチンやお風呂が使えないほど深刻な状況まで、様々なレベルがあります。
しかし、驚くべきことに、これらのごみ屋敷に共通する意外な事実があります。
それは、ごみ屋敷であることを「住人本人があまり気にしていない」ということです。
多くの住人は「少し不便でも工夫すれば普通に暮らせる」と考え、中には「全く気にしていない」人さえいるのです。
さらに意外なのは、ごみ屋敷の中であっても、多くの住人が「通常の生活」を送っているということです。
では、彼らは一体どのような暮らしぶりをしているのでしょうか?
食事の様子
まず目を引くのは、キッチンの異様な光景です。
調理スペースは物で溢れ、流しには洗っていない食器やフライパンが積み重なり、生ごみまでもが放置されています。
中には自炊をする人もいますが、ごみ屋敷の劣悪な環境では、衛生的かつ安全に調理することはほぼ不可能でしょう。
そのため、ごみ屋敷の住人のほとんどは外食に頼ることになります。
コンビニやスーパーで購入した弁当、惣菜、インスタント食品などに頼って生活をしています。
しかし、これらの食事スタイルは新たな問題を引き起こします。
毎日大量に発生する空き容器、ペットボトル、空き缶、割り箸、ビニール袋などのごみが、片付けられることなく部屋に蓄積していくのです。
当然、害虫や悪臭が発生することは言うまでもありませんし、自炊より高い外食・中食によって経済的に困窮する人も少なくありません。
こうした環境で、彼らは自分の好みの食べ物だけを繰り返し食べるという生活習慣があることが多いです。
この偏った食生活は、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高め、ごみ屋敷の住人の健康状態をさらに悪くしていきます。
睡眠の様子
部屋の中にごみや物が山積みでも布団やベッドの上は割とキレイにしているという人もいます。
寝るときには布団やベッドの上のモノを少しどければ普通に寝れるというわけです。
しかし、部屋の状態が悪化すれば足の踏み場がなく、ベッドや布団の上もごみやモノだらけということがあります。
このような場合、ごみ屋敷の住人が寝る場所はごみや物の上や隙間です。
なかには寝るときになるとごみの上に布団を敷き、そこで寝るという人もいます。
また、ごみや物がないスペースは玄関だけになり、そのわずかなスペースで食事や睡眠などをしているという人もいます。
当然足を伸ばして寝ることができず、ほぼ座ったままの姿勢で睡眠を取っているケースもあるのです。
このような睡眠環境は、単に不快というだけでなく、深刻な健康被害をもたらします。
ごみに囲まれて眠ることで、アレルギー反応や呼吸器系の疾患リスクが高まりますし、不適切な姿勢での睡眠は慢性的な腰痛や肩こりの原因になります。
ずっと同じ姿勢で同じ場所で寝ることで床ずれを引き起こし、そこから細菌に感染して敗血症になってしまう最悪の事態になると命の危険さえあり得るのです。
トイレやお風呂の様子
トイレやお風呂といった水回りは本来清潔さが求められる場所ですが、ごみ屋敷の水回りにはモノが山積みとなり、ひどく汚れています。
使用できる状態であることもありますが、使えなくなっている場合も多いです。
中には働いている人もいるので、完全にお風呂を諦めることは難しく、銭湯に行く、水道や汗拭きシートで体を拭くなどの代替策をとっています。
しかし、より深刻なのがトイレの状況です。
毎日入らなくても問題ないお風呂と違い、トイレは日常生活に欠かせません。
多くのごみ屋敷だと、便器はとても汚れていますが、それでも使用できるのはまだ良い方です。
完全に使えなくなった場合、公園やコンビニのトイレを利用する人もいれば、自宅の洗面台やお風呂で用を足す人もいます。
さらに衝撃的なのは、ペットボトルやビニール袋を代用トイレとして使用する例です。
特に尿の入ったペットボトルは、ごみ屋敷の清掃時によく見つかるもので、時に何十本もの「尿ボトル」が発見されることもあるのです。
洗濯の様子
全く洗濯をしない場合、服の山からごみ屋敷がはじまることも少なくありません。
定期的に洗濯をする人は、自宅の洗濯機が使用できなくなっていることも多く、コインランドリーを利用しているようです。
ただし、洗濯した服は整理整頓されず、床に放置されたり壁などにひとまとめにかけられたりすることが多いと思われます。
外見上は清潔を保っているにもかかわらず、自宅がごみ屋敷状態という例も珍しくないです。
同僚や知人が彼らのごみ屋敷という生活実態に気づかないケースもあります。
女性だと、おりものシートやナプキンを交換することで下着の洗濯をしないでいる人もいます。
多くのごみ屋敷には害虫や害獣がいる
屋敷での生活は害虫と一緒の生活と言っても過言ではありません。
害虫の発生はキレイに掃除をしている家でもコントロールが難しく、生ごみがない場合でも排水溝が皮脂や髪の毛で汚れているだけで虫が湧くことがあります。
一般的にごみ屋敷の清掃時にはゴキブリやハエ、ウジ、ダニなどが大量に発生していることがほとんどです。
さらに、ネズミなどの害獣が大量発生することも。
主な原因は生ごみや食事の空き容器などの放置ですが、水を溜めて放置しているだけでも害虫が外から侵入してきます。
また、段ボールや布団など湿度が多く、あまり動かさないものには虫が繁殖しやすく、家の中で繁殖を繰り返すために大量発生に繋がることもあります。
害虫はその名の通り「人間の生活に害を与える虫」のことで「ただの虫だから」と侮れません。
害虫が多くなってしまうと、住人の生活にはどのような影響があるのかいくつかご紹介します。
- 虫に刺される
- 虫が媒介した病原菌が原因で体調不良になる
- アレルギーや呼吸器系の病気を発症する
虫に刺される
ごみ屋敷ではゴキブリやハエが多く発生しますが、なかには蚊やダニ、ノミなどの人間の血を養分とする害虫も多く発生します。
当然家の中にいれば刺されることになるため、いつもどこかが痒いといったことに。
特にダニやノミなどは肉眼で見ることが難しく、布団以外のカーペットやソファなどに大量発生した場合は駆除も困難です。
虫が媒介した病原菌が原因で体調不良になる
害虫が「人間にとって害のある虫」と呼ばれる理由の一つが、「ウイルスや、ばい菌を持ち込んで間接的に健康を阻害する」からです。
例えば害虫の代表とも言えるゴキブリは、直接的に人間に対する悪影響があるわけではありません。
しかし体に付着したばい菌や病原菌を部屋のあちこちにまき散らし、それを人が口にすることによってさまざまな病気を発症します。
例えば以下のような病原菌です。
- サルモネラ菌…おう吐や下痢、発熱、腹痛、消化器系の症状が出る
- ピロリ菌…胃もたれや吐き気、腹痛を繰り返す。胃炎や胃がんの原因となる
- O157…激しい腹痛や嘔吐、発熱などの症状が出る
ごみ屋敷の住人のなかには害虫の存在をあまり気にしていない方もいます。
清掃業者の清掃時に、あちこちに叩いたであろう害虫の死骸が落ちていることがよくあります。
しかし、害虫が死骸であってもそれを餌にするほかの害虫を寄せ付けるため、放置するのは危険です。
また、ゴキブリは先ほどあげた菌を腸内にも持っているため、叩き潰すと体内から病原菌が出てしまいます。
そのため「潰して放置」などの対処法もおすすめできません。
アレルギーや呼吸器系の病気を発症する
掃除をしていない部屋はホコリやカビ、ダニなどが発生し、空気中に漂っています。
これらを吸い込むことでアレルギーを引き起こし、皮膚や目が痒い、咳や鼻水が出るなどの症状が現れることもあるでしょう。
また、長引く咳であれば喘息になっていることもあり、その場合は慢性的な気道の炎症がみられ、少しの刺激で気道が狭くなり発作を起こします。
特にダニやゴキブリなどの害虫は、糞や死骸が肌に触れることで皮膚炎になる場合や、吸入することで発症する疾患も数多く、重症化すれば肺炎を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
このように、ごみ屋敷で生活することは命をむしばむと言えます。
ごみ屋敷で暮らす人の生活とは?実際のケースをご紹介
ここからは実際にごみ屋敷に住んでいた人の生活の様子をご紹介します。
ケース1.一戸建てに住む50代男性
きちんと職を持ち一見普通に見えるこの男性は、同居していた親が亡くなった頃から段々部屋を片付けられなくなり、気付けばごみ屋敷になってしまいました。
元々片付けられない性格であったようですが、清掃業者へ依頼したときには床が見えなくなるほどごみやモノが散らばっており、歩くことも困難な状態。
また、玄関や廊下には数多くのゴキブリの死骸がそのまま放置されており、ウジ虫やヤスデのような小さな虫もあちこちで見かけます。
男性は片付けられないだけでなく、溜め込み症(モノを溜め込んでしまう精神疾患)の傾向もみられ、ある部屋のドアを開けると膝くらいまでのモノが溜まっています。
第三者からみるとごみにしか見えないそれは、本人が言うには「大事に集めたモノ」。
このようにごみ屋敷の住人の中には、ごみのようなモノでも集めたい衝動に駆られる人がいるのです。
ケース2.夫と死別した70代女性
この女性は2年前に夫を亡くし、その後膝を悪くしたことがきっかけでごみ屋敷の住人となりました。
以前はごみ出しもきちんと行い、部屋もキレイに片付けていたと言います。
しかし膝を悪くした頃から家の中を歩くのもやっとで、ごみ捨てや掃除もできなくなりました。
すると段々家に引きこもりがちになり、近所の人とも疎遠に。
この女性には息子さんがいますが、頼るのが申し訳ない、と遠慮をしていたため、家の状態に気付くことが遅れたようです。
家の中は捨てることができないごみで溢れ、あちこちにハエやウジ虫が湧いている状態でした。
食事や排せつ、入浴などの生活に必要な行為もままならず、発見が遅れていたら孤独死していたかもしれません。
ケース3.片付けられない一人暮らしの20代女性
この女性はバリバリ精力的に仕事をこなし、職場での人間関係に苦労し…と家に帰ると寝るだけのような生活をしていました。
週末になっても日頃の疲れが取れず、家を片付ける気力を失っていたのです。
食事はコンビニ弁当やインスタント食品で済ませ、それらのごみもどんどん溜まっていきました。
そして気付けばごみ屋敷になり、毎日散らばっている服の中から着れるものを探し、トイレはコンビニや職場で済ませるような生活に。
また、女性が言うにはそれまで実家暮らしで、掃除や洗濯などの家事をすべて母親がやってくれていたのだとか。
働き出し一人暮らしを始めたことで、「仕事も忙しいし、掃除をする余裕がない」「どうやって片付けていいかわからない」と思ったのだそう。
このように若い人の世代では家事スキルの高い親に育てられたことで、自分がどうやって家事をすればよいかわからないという人も増えています。
3つのケースに共通すること
紹介した3つのケースは、年齢や性別、社会的背景が異なるにもかかわらず、いくつかの共通点があります。
それは、親の死、配偶者との死別、一人暮らし開始など、ごみ屋敷になるきっかけがあったことです。
一方で、溜め込み症、身体機能の低下、生活スキルの不足など、ごみ屋敷化の原因は多岐にわたります。
次に、ごみ屋敷を作り出してしまう原因をくわしくみていきましょう。
ごみ屋敷の住人は高齢者だけではない。ごみ屋敷を作り出してしまう原因
メディアの影響もあり、一般的には「高齢男性の一人暮らし」がその典型と思われがちですが、ごみ屋敷に陥ってしまう人の実態はより複雑で多様です。
確かに、大阪のA-LIFE株式会社の調査によると、ごみ屋敷の問題を抱える方の45.7%が70代以上です。(参考:マイナビニュース)
高齢者のごみ屋敷化には、主に以下のような原因が考えられます。
- 認知症による判断力の低下
- 老化や病気により身体機能が衰えて家事をするのが難しくなってしまう
- セルフネグレクト(自己放任)
若い人のごみ屋敷になる原因とは
しかし、ごみ屋敷は決して高齢者や男性だけの問題でなく、ごみ屋敷住人の6〜7割は女性だという報告もあります。
さらに近年では、若い世代のごみ屋敷も増加傾向にあり、その背景には現代社会の課題が潜んでいると言ってもいいでしょう。
以下が考えられる原因です。
- コロナ禍による在宅ワークの増加と社会的孤立
- 精神疾患や発達障害の特性により片付けが困難
- 仕事や育児が忙しくて片付ける暇がない
- 一人暮らしで頼る人が近くにいない
- ごみ出し時間が早い・分別が面倒
- 溜め込み症
溜め込み症とセルフネグレクトとは
溜め込み症とセルフネグレクトは、ごみ屋敷状態に陥る人によく見られる状態です。
それぞれ簡単に解説していきます。
溜め込み症とは、モノを大量に集めて捨てられない精神疾患のことを指します。
集めるモノは人によって様々ですが、どう見てもごみにしか見えないモノを、大事に「いつか使うモノ」として溜め込んでしまいます。
溜め込み症の人にとって、集めたモノは財産であり、捨てるのにとても抵抗を覚えるのが特徴です。
セルフネグレクトとは、自分自身の健康や安全に対する無関心が原因で、自分自身を放置し自己ケアができなくなってしまう状態のことです。
ネグレクトとは、「無視する」「怠る」という意味で、まさに自分自身を無視して世話を怠ることを言います。
ごみ屋敷になるまで放置し、家にごみがたくさんある状況の中、そのまま住み続けるのはセルフネグレクトです。
このように、ごみ屋敷にはメンタルヘルスの重大な問題が隠れていることも多いです。
ごみ屋敷になる原因は多様
高齢者であれば体力的な問題や病気が理由といったことが多くなり、若い人ほど仕事や育児で多忙なために掃除できないという理由が多くなります。
また、都会ほど近隣住民や町内などでの関わりが少なく、困ったときに助けを求められないことや、周りの人がごみ屋敷に気付けないなどの環境的な要因も考えられます。
このように、ごみ屋敷化のリスクは年齢や居住環境を問わず、誰にでも起こり得る問題となっています。「若いから大丈夫」とは言えなくなってきているのです。
誰もがなり得る?ごみ屋敷住人の意外な特徴
ごみ屋敷の住人というと、片付けをサボっている人や怠け者などのイメージがある方も多いかもしれません。
しかし、実態はそう単純ではありません。
ごみ屋敷を作り出しやすい人には、意外にも様々な特徴があるのです。
いくつかのカテゴリーに分けて紹介します。
ものに対する特別な感情
- 溜め込み症
- 買い物が好き
- 「もったいない」精神が強い
心理的な要因
- 極度のストレスを抱えている
- 孤独感が強い
- 潔癖すぎて汚い場所の掃除ができない
生活習慣や環境
- 片付けない環境で育った
- 掃除が苦手、または嫌い
- 面倒くさがりな性格
注目すべきは、これらの特徴はごく普通の人々にも当てはまる可能性があるということです。
例えば、仕事は精力的にこなせるけれども家事が苦手な人や、病気などのきっかけで突然片付けや掃除ができなくなった人などは珍しくもありません。
自分自身や知人の中に、こうした特徴を持つ人を見つけることができる人は多いでしょう。
つまり、ごみ屋敷は「特別な人」や「怠け者」だけの問題ではありません。
私たちの誰もが、ある日突然ごみ屋敷の住人になるリスクを抱えているのです。
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ごみ屋敷はどうやって解決する?
ごみ屋敷の住人の特徴や、その暮らしぶりなどを実例を挙げながらご紹介してきました。
ごみ屋敷に陥ってしまう原因が様々であること、その生活実態が少しおわかりいただけたかと思います。
ごみ屋敷は単なる不衛生な環境だけでなく、住人の健康や生命を脅かす深刻な問題です。
さらに、火災の危険性、悪臭や害虫の発生、空き巣などの治安悪化、家屋の倒壊リスクなど、周辺地域にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
重要なのは、多くの場合、ごみ屋敷の住人自身は問題だと認識していないということです。
そのため、解決への第一歩を踏み出すのは周囲の人々である場合が多いのです。
このような状況を考慮すると、ごみ屋敷問題への最も効果的なアプローチは早期発見と予防にあると言えます。
家族や近隣住民が早期にごみ屋敷になる兆候に気づき、適切な支援をすることが重要です。
しかし、問題が進行してしまった場合、近隣住民が積極的に関わらざるを得ない場合もあります。
近年、多くの自治体が「ごみ屋敷条例」を制定し、より効果的な対応ができるようになりました。
その内容は自治体によってさまざまですが、条例によりごみ屋敷への対応もより踏み込んだ内容ができるようになりました。
役所はごみ屋敷へ立ち入り調査を行い、ごみの片付けや撤去をするように助言・指導や勧告などを行います。
とはいえ、そうなる前に家族や周囲の人間が気付き、ごみ屋敷の清掃を行うことやごみ屋敷になってしまった原因に対して対処することが大切です。
ごみ屋敷の改善に向けてのステップ
早期発見と予防が大切と言っても、ごみ屋敷問題を解決するには、どうすればいいのでしょうか。
ごみ屋敷の問題は複雑で、一朝一夕には解決できませんが、適切な対処で改善に向かうことができます。
ごみ屋敷を改善するための具体的なステップについてお伝えします。
1.ごみ屋敷になってしまった原因は何かを知る
ごみ屋敷となった背景や原因を理解することが重要です。
精神的な問題、身体的な制限、生活スキルの不足など、様々な要因が考えられます。
それによって適切な対処法も変わってきます。
2.専門家に頼る
もし、精神疾患や身体の不調、病気を抱えているのであれば、その治療が優先です。
身体が元気にならなければ家の片付けも進みにくいでしょう。
必要に応じて、医者・カウンセラー・ソーシャルワーカーなどの専門家の助言を求めましょう。
3.サポートする体制を整える
ごみ屋敷の住人が抱える問題として多いのが、「一人暮らし」であるということ。
近くに頼れる人がいない、気付いてあげる人がいないなどの社会的孤立がごみ屋敷を悪化させる原因かもしれません。
家族や友人、地域のサポートグループなど、助けを求められる環境を作ることが再発防止に繋がります。
しかし、ごみ屋敷の状況が深刻な場合、自分たちだけでの改善は非常に難しいと言えます。
大量のごみや物の仕分け、分別、処分には膨大な時間と労力が必要ですし、作業中に遭遇する害虫や、気分が悪くなるほどの悪臭との格闘は、素人には荷が重いでしょう。
そのような場合は、ごみ屋敷専門の清掃業者の力を借りることをおすすめします。
ごみ屋敷の片付けは専門業者への依頼がおすすめ
ごみ屋敷となってしまった家の清掃は、想像以上に困難な作業です。
もちろん、部屋の状態や作業する人数によっては自分たちで片付けることも可能ですが、ごみ屋敷の清掃業者へ依頼するメリットは「早く片付ける」だけではありません。
ごみ屋敷の住人のなかには、溜め込み症のように、ごみをごみと思わず、捨てることに抵抗のある人も多くいます。
家族や友人で部屋を片付けても、何を捨てるかが定まらず、作業が進まなくて強いストレスを感じたり、トラブルに発展するケースもあります。
実際、血縁者のごみ屋敷を自分たちで片付ける場合、「どうしてここまで放置してしまったのか」「なぜ第三者である自分たちがやらなければならないのか」と後悔や憎しみがつのってしまうこともあるようです。
このような場合でもプロである清掃業者であれば、的確に作業を進め、確実に部屋を片付けることができます。
また、住人も第三者である清掃スタッフの意見なら聞いてくれるということもあるでしょう。
ほかにも周囲にバレない清掃や女性スタッフのみでの作業、再発防止プログラムなど、業者によっては細かなサービスもあるのが嬉しいポイントです。
さらに大量のごみの中には大きなごみや、自治体では捨てにくいごみもあるかもしれません。
そのようなごみも清掃業者であればまとめて引き取って処分してくれるため、自治体の処分日を待つことや、どこかへ持ち込んで捨てるなどの必要がなくなります。
清掃費用が心配な人は必要な部分だけ業者へ依頼するのもアリ
ごみ屋敷の清掃はプロへ頼むのがおすすめですが、費用がかかってしまうのが気になる方も多いでしょう。
しかし、適切な対策をとることで、費用を抑えつつプロの力を借りることができます。
一般的に、ごみ屋敷の清掃を業者に依頼した場合、処分費用、人件費、車両費などが含まれ、1ルームの清掃で3万円〜10万円程度が相場です。
※ごみの量や汚れ具合、部屋の周辺環境(階段など)によって変わります。
一軒家や大量のごみや汚れ、害虫のいる部屋などは何十万もかかることになるため、依頼することを躊躇する人もいるでしょう。
しかし、ごみ屋敷は放置すればどんどん状況が悪化することがほとんどで、そうなるとますます清掃費用が高くなります。
早期の対応が結果的にお金がかからないで済む場合が多いのです。
それでも気になる方におすすめの、ごみ屋敷の清掃費用を抑える工夫をお伝えします。
事前にある程度ごみを分別し、袋にまとめておくだけでも費用が安くなります。
また、まだ使えるものや新品同様のものがあれば、買取サービスを利用することで清掃費用の一部を相殺できる可能性があります。
清掃費用から差し引いてもらえるため、お得に処分することができるのです。
さらに、キャンペーンを利用したり、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することも効果的です。ただしあまり安すぎると希望するサービスが少なく、オプションで追加して高くなることがあるため注意しましょう。
当社「ラクタス」は不用品回収業者をグループに持ち、買取にも強いごみ屋敷専門業者です。
お客様の状況に応じた最適な解決策を提案いたします。
LINEやメールから無料で見積もりができますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
今回はごみ屋敷の住人の特徴や、その暮らしぶりなどを実例をあげながらご紹介してきました。
実際の住人の生活の様子が少しおわかりいただけたかと思います。
清掃業者への依頼が増える近年では、残念ながらごみに埋もれながら孤独死していった人の部屋の清掃を行うことも珍しくはありません。
まだ住人の方がご健在の場合でも、「住み続けると死んでしまうかもしれない」ごみ屋敷は存在します。
ごみ屋敷に住み続けることは、命をむしばみ続けることと同じです。
最悪の状況になってしまう前に、誰かに相談し、解決できる糸口を見つけることが大切です。
経験豊富な専門業者であれば、自分ひとりでは解決が難しいごみ屋敷も解決できるでしょう。
2023-07-06
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